第4話 いたずらをバレるな!(1)

 俺はまたこの本屋に来た。中毒者のごとく俺は4冊目を手に取った。

(僕は謎の多い男~いたずら編1~)


 MISSION:親にバレずにいたずらをしろ!


 作戦:息を殺すこと。


 僕はいたずら好きある。今日は親にいたずらを仕掛けることにした。まず,2階の寝室に行く。次に親の分の布団は上に引っ張ってふっくらさせ,僕は自分の布団の中にもぐった。階段のきしむ音とスリッパの音が聞こえた。母だ。父はスリッパを履かないからだ。僕は息を殺す。ゆっくりと吸い,ゆっくりと吐く。それを繰り返す。布団が

「ワサッ」

 という音を出した。明るい部屋が見える。

「もう,何してんの。」

 母がニコッと笑いながら言った。結局見つかってしまった。僕は布団から這い出て笑い返した。


 WINNER:母


 敗因:仕掛けが足りなかった。


 MISSION失敗!


「フッ。なんて変な奴。」

 俺は自分の小学生のころにやっていたことを思い出し,笑いながら本を戻した。今回は視線がなかった。

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