第56話
「大丈夫、よろけただけ。のぼせちゃったみたい」
「やっぱり。長すぎると思ったんだよね。少し休まないと」
理央に付き添われてベッドルームへ向かい、脱力した手足を投げ出すようにしながらベッドに横になる。
「乃亜ちゃんは長風呂が好きなの?」
「ううん、半身浴してただけ」
「やり過ぎだよ。とにかく水分摂って。飲める?」
「うーん……」
「しょうがないなあ」
ひんやりとした唇が触れて、口移しで水が与えられる。理央は乃亜が水を飲み干しても、すぐには唇を離さない。やたら甘いキスに溺れる。
(気持ちいい。なんか、昨夜の夢のキスみたい……私、欲求不満なのかなあ)
口移しを何度も繰り返し、乃亜の喉の渇きは癒された。理央は乃亜に下着を着せ始める。足を持ち上げて片足ずつ穿かされていると、さすがの乃亜も羞恥心を思い出した。水分も補給して、のぼせていた体も元に戻りつつある。
「もういいよ、大丈夫だからやめて、自分で着るから」
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