第48話

『仕事でうまくいかないことがあって、

昔は結構遊んでたらしいんだけど、


また、遊ぶようになって



帰ってくるのは週に1、2回

帰ってからはお酒ばっか

タバコも吸いだした


知らない間に腕にタトゥーがはいってた…』



「…」


『私を見ると、…いつも殴ったり、ムリヤリヤったり…



次の日とかにはゆーじさんとこ行って、慰めてもらってた…


別れよう


そう思ったけど、ムリだった…







その日はね…帰ってきたときから荒れ狂ってた…


物は飛んでくるし…怒鳴り散らすし…


私、怖くて…



夜中に外へ… とびだしたの…』グスッ


ギュッ


「ゆっくりでいいよ?ちゃんと聞いてるから…」



『ぅん…


知らない男の人に…車で…


どっかつれてかれて…




殴られたり、ムリヤリ…いろいろ…』ヒクッ


「ぅん」



ダメだ…

思い出すだけで吐き気がする…







力いっぱい抱きしめてくれる彼は


大丈夫、ゆっくりでいいよ


そぅ何回もいってくれて…



震えている私の背中をずっと擦っててくれた…




『でも、助けてくれたの。

居場所わかったって


その日はずっと抱き締めててくれて

安心できた


次の日、


“別れよう”って言われた


男の人ね、知り合いだったって

知り合いの女の子が計画して

全部仕掛けたって


私のこと、邪魔だったから…』


「うん」


『ひとりになりたくなくて、

泣きながら説得して、その日は納得してくれた…』


「そぅ」

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