#ドルミス57行ってきた

ナユタ

#ドルミス57行ってきた


 えー、タイトル通りですね。何だこのタイトルって話ですが、理由としましては作者がSNSの類を一切やっていないため、タグをつけて発信しようにも出来なかったからです。お恥ずかしい。


 いつも通りの行き当たりばったり持ち前の好奇心と、前々から大人が嵌まるドール沼なるものが気になっていたので、どんな世界なのかと覗きに行った次第です。はい。


 元々これを知ったのも、大阪の文学フリマが次回からOMMビルじゃなくなるぜ、という衝撃的なメールを文学フリマ公式から受け取った直後に、OMMビルの催し物スケジュールを確認しにネットで調べたからなんですが……。


 まず開催回数が凄い。歴代の催し物のまとめとか写真も結構出ていて、これがかなり興味深かったんですよ。お人形好きな方なら調べてみるとそれだけでも楽しめると思います。


 ――で、偶然にも調べた翌日(10月13日)が開催日だったんですね。


 これはもう運命だ。行くしかねぇ。入場料が一人につき千円とお高めだったんですが、まぁアップされている写真のお人形がみんな凄かったので、美術館に行く気分で行けば良いかと。


 小物やお洋服や家具が売っているとのことなので、以前云十年ぶりにシルバニアファミリーで発売されたハスキーお兄さん用に、何か購入しようかとお金もやや多めに用意しました。これだけ持っていけば、開催ビルのすぐ隣りにある本屋で本も買えるでしょう、くらいに。


 さてさて開場が11:00で閉場が15:30とな。やっている会場も一部屋だけと小さい感じで、割と短い時間。翌日は寝坊しないようにしようと思い、早めに就寝したのですが、こういう時のお約束として寝坊しました。


 現地に到着したのはまさかの1:20です。もう二時間くらいしか見られないなと思いつつ、受付で千円を支払って一歩会場に足を踏み入れたらば――。


 見渡す限りに美男美女。しかも結構大きい。セクシー系からビジュアル系、清楚系に俺様系。お人形だから当然だろうと思われるかもしれませんが、いや、このクオリティーは私の知ってるお人形じゃないですね状態。 


 そうか……これが、これが【ドール】か!? 的な感じでした。


 海外のディーラーさんも来ていたのですが、韓国のドールはセクシー系とビジュアル系と俺様系が多くて、中国のドールはあどけない系と清楚系と美麗系が多いイメージでした。(※個人の感想です)


 千円の入場料安いね。来てみて正解だったわとばかりに会場内を探索し始めたのですが……このイベント、ドール本体を販売されているところはあまりありませんでした。


 大体の方がすでにドールをお持ちなようで、瞳の色を変えたり、ウィッグを変えたり、手の形を変えたりと、カスタムパーツが多かったです。というか、あったみたいなんですが、開場時間の時に来ていたら入場券が配られるくらい盛況な催し物らしく、大抵がSOLD OUT。


 でもですね、こういう時の奇跡というか、引きってなんなんでしょうかね。キョロキョロしながら歩いていたら、いたんですよ。あるブースに小さくて可愛い子が一人。コミュ障のくせに吸い寄せられるようにそのブースに近付いたら、ご本人がドールみたいな店員さんが色々教えてしてくれました。


 曰く例年はこの比ではない混雑をするらしいのですが、一週間前に同じくドールを扱うイベントがあったそうで、そのせいで来客数が落ち着いていたみたいです。人混みに激弱だからラッキーでした。


 親切な店員さんのブース名は【姫りんご】さん。ドールのウィッグやアイ(目ね)、あとは委託でお洋服とヘッドを取り扱っているところでしたが、私が見つけた小さくて可愛い子はコラボドールと言って、界隈の有名な作家さん達の技術が結集した子だったそうです。


 絶対に欲しい人にとっては垂涎もののコラボ作家さん達だっただろうに、疎くて申し訳なかったなぁ……。


 話がちょっと脱線しましたが、見つけた子はコラボドールの双子のうちの一人。紫色のお下げ髪に、緑にも青にも見える瞳のツリ目で、ハロウィンが近いからか、物凄く作りが凝った黒いゴシックドレス(紫のバラの刺繍付き)の魔女ちゃん。先にお迎えされていたもう一人は白いお下げ髪の魔女ちゃんでした。


 ちなみにコラボ作家さんは三人で、ウィッグは【姫りんご】さん、お化粧は【ヒビキックス】さん、ドレスは【あのめ洋裁店】さん。分業制度のなせる技と言いましょうか、どれもえげつなく細かい作り込みです。


 実はこの双子ちゃん、twitter(X)で流れてたのは知ってたのですが、先に書いたように会場にいたほとんどのドール本体は売れていたので、まさかまだいるとは思っていなくて。


 嬉しい半面ちょっぴり〝ドールはみんないなくなってたから仕方ないね〟という、自分の欲望の逃げ道としてかろうじて残していた理性の退路を、あっという間に断たれてしまいました。精神が惰弱。無論悩みに悩んでお迎えしました。初ドールです。わぁい。


 姫りんごさん、ありがとうございました! 大事にしますね!


 初ドールの種類としてはオビツ11というタイプ。会場内では主流として取り扱われているサイズでしたが、後から調べたら意外と特殊なサイズっぽかったです。これより小さいのはミゼットドールというらしいです。ベライスという頭が少し大きめなドールもよく見かけました。


 あとは動物系のドールでカプセルドールというのもいるようです。ウサギやキツネ、クマやネコといった子達なのですがカラフルで……なんだろうな、大人向けのシルバニアファミリーとでも申しましょうか。瞳がレジンなのかキラキラしてて、素体の可動域も多いっぽかったかも。どこにあるんだろうかああいうガチガチャ。知りたい。


 会場内での主流はねんどろいどとリカちゃん人形サイズ。サイズ。お洋服もピカイチ多かった印象。でもねんどろいどはオビツ11サイズとは互換性があるみたいでした。あ、心配しないでも売ってるお洋服には大抵どのドールに着せられるか、対応サイズが書いてあります。家具や靴も大抵書いてあるので参考にしてみて下さい。


 靴や鞄を専門にしている方、ラグやお花などインテリアを専門にしている方、食べ物を専門にしている方、家具を専門にしている方、お洋服を専門にしている方など、その筋の職人がたくさんいらっしゃいましたので、ドールを持ってなくても眺めるだけでも充分楽しいです。


 そしてなんといっても球体人形。そのお値段もさることながら、まるで人間みたいな造形のドールです。大きさは一番大きいもので70cm。一番小さいもので20cmです。オビツ11は12cmくらいかな? 


 他にもガレキと呼ばれる子達がいたような気がします。でもあれは素体じゃなくてヘッドのタイプだったんだろうか? ネットで見た限りではかなりビジュアル系の美形さんでした。お顔的には球体人形並にリアル路線です。


 大抵のドールはヘッドだけで販売されているので、恐らく素体はすでに別に持っていることを想定していますね。


 ――と、だいぶ長くなってしまいましたが、こんなに語っておきながら会場にいた時間は僅かに一時間ちょっとです。一応閉会時間は15:30とありましたが、商品がかなり繊細なので荷造りを早めにされるみたいでした。うん? このあと本屋に行くお金? そんなものはありませんねぇ……へへへ。


 まぁですのでもしもこのエッセイを読んでご興味が湧いた方は、作者のように寝坊せず早めに会場入りして下さいね。それではまたどこかで!

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#ドルミス57行ってきた ナユタ @44332011

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