第3話復讐鬼

あれは忘れもしない、小学3年生の時。


これを読む人は、食事前の方は読まないで下さい。


教室で皆んなで、ワイワイしていたら、加トちゃんの椅子の匂いを嗅いだ。


「うわっ、くっせぇ〜、加トちゃんの椅子うんこの匂いがするぅ〜」

と、僕が言うとクラスの男子が次々と椅子の匂いを嗅いだ。

皆んな、くっせぇ〜と言う。

加トちゃんは、半泣きして、

「じゃあ、トシちゃんの椅子は?」

と、言って僕の椅子の匂いを加トちゃんが嗅いだ。


「……うわっ!くっせぇ!」

加トちゃんの目が輝いていた。復讐鬼の目だ!

皆んなが僕の椅子の匂いを嗅ぐ。

「グハッ!くっせぇ〜、トシちゃんうんこ漏らしてない?」

「そんな、はずは……」


すると、加トちゃんが僕の制服のお尻の匂いを確認した。

「うわっ、トシちゃん、うんこ漏らしてるぅぅぅ〜」

と言い出し、皆んな、僕のお尻を嗅ぐ。

「絶対、トシちゃん、お尻拭いてないでしょ?それとも、漏らしたの?」

と、言われた。


それで、こんなの不公平だから、皆んなの椅子とお尻の匂いを確認し合った。

女子は、笑っていた。


だいたいの男子の椅子とお尻はうんこの匂いがすると思われたが、臭かったのは加トちゃんと僕だけで、僕はクソ漏らしと言われた。

ある者は、僕をミイデラゴミムシと呼んだ。

また、ある者は僕をスカンクと呼ぶ。

小学生は残酷である。


ま、僕は自爆だが……。

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