040 姫のキス
「どうして?真実の愛で元の姿に戻るんじゃないの?」
彼女は二度、三度と口づけをしてくれた。
だが、何も起きなかった。
「もう、いいんだ」
俺がそう言っても、彼女は泣きながらかぶりを振るだけだ。
これが現実。
彼女の愛が本物でないとは言わない。
だが、俺は元がカエルだ。
それでも愛してる。
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