第7話
夜空の下の公園
〇+。----------------------------------------------
暗くなっちゃった……。夕暮れから夜にかけての時間は早いなぁ。すっかり夜だよ……。
私とチャッピィは、それでも公園のブランコと独り遊んでいました。ふたりぽっちなのだ。それでも、漕ぐ。生暖かな風が背中を押した。
「うわあ…赤紫色の空。グラデーションだね。」
「キューイッ」
チャッピィが頭の上に乗る。
重たいよ、チャッピィ…。
「ピキュイ、キュイッ! !」
「チャッピィも、ブランコ楽しいだって、ねぇよかったよね、お空の…えーと…」
『『かみさま…?』』
「ねぇ、チャッピィ。やっぱ想うんだ。
わたし天国はあったとしても、地獄に堕ちるのは、恐い事だよね?」
「キュッ?」
「地獄には…巨大な赤い鬼が居ると思うんだ…しかも、剣山の上を歩かされるとか…マグマがあったりとか…怖いでしょう?」
「…キュー」
わたしは、チャッピィを抱き締めて、ぎゅっと、夜空を見上げた。
「あの日の事が、嘘の様だなあ。」
序章の、チャッピィと初めてあった日の事。
ほんと、懐かしいや……。
あの日だけ、刹那私はエンジェルになったんだ。
連れていかれそうになったんだ。
覚えているよ。
この世界観とは『ファンタスティックアドベンチャー』
故に小さな隠恋募 があったとしても、哀愁漂う童話に過ぎないのだ。
この世界観とは、フィクションとノンフィクション
結わば、現代にファンタジーをチョイスされた、現代ミラクルファンタジーなのかもしれない。
だって、チャッピィはこの世のペットとは思えない、『神獣』なのである。
「ねぇ。チャッピィ。」
「もくもく。」
チャッピィは、たんぽぽの葉っぱを食べている。
「…なんだよぅ。」
ふん…、と。ブランコを精一杯濃いで、漆黒の闇中に飛んだ。
夜の優しい風が、ブランコを撫でた。
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