第34話【補足話】レヴィ記<リバの書>
【全世界言語理解能力<トラディクションオートマティク>をマリィが使って
レヴィ記を読んでみた。】
【マリィ】レヴィ記の始めの文章は、意味が正確でなく、何を指しているのか分かりにくい。
<序文>
古代オライント・メダパリスに、
川辺に住む一族、リバ。その後、奴隷階層を脱出して、
神族・魔族との交流、逃亡、戦争などの雑記。
レヴィ族は魔に従う『人間もしくはエルフ』の奴隷だった。
魔と聖、人間なのか違うのか、答えを求めさまよう。
旅して自分たちが何者かを知ったレヴィ族の話。
<本文より抜粋>
① アルマ<謎の名前>が大いなる信仰の地の破壊行為をした。その罪は償わなければならない。
② この世の全て<森羅万象>は、有るようで無く、無いようで有る。
③ 私たちの体を巡る魔素とは、
<私は>アルマのため、マゼリアの地へ行く。この地は捨てよう。
④ 目に見える形<実体>と目の前の現象に境界はあるのか。
⑤ 行動すると<私は>何かしら手にすることが出来た。それは【利】【害】と判断がつかないものであった。
⑥ 懐かしさを覚えるほど、時間が流れ過ぎ、旧友<古くからの友達>と再会した。
間違いなく、<私のことを>覚えている旧友のようだ。
しかし、はるか昔に友は大地へ還ったはずだ。
<私は>迷ってしまった。この流れを<人類は>くり返すとしたら恐ろしく思う。
何か行動をして、また友と再会するとき、<私は>迷うことがないのを願う。
―――中略―――
【マリィ】人間やエルフは奴隷だった。レヴィ族は、魔との戦いへ挑みます。
⑦ マゼリアと神託、運命、魔との戦いを前にしたこと。
私たちレヴィ族の一部は、魔から離れて、聖の仲間になることにした。砂の地から、海を割いて歩いてきた。この先で会ったマゼリア他人たちは、多くの神々が自分たちを守っていると言った。
ここで生きるもの、山のように大きいもの、太陽のように眩しいもの、手足に水かきをもったもの、全身をうろこで覆われたもの、そして最も弱きもの、動き回るものたちの属性は様々であった。
彼らは経験から【信念には報い】があると言う。魔が示した【利】【害】以外の概念を私たちは持っていなかった。【信念からの報い】と同じく【利】【害】とは何かをする前から決まっていることだと彼らは言う。
彼らは隠された場所<神殿>で血液に似たもの<ブドウ酒>と動物の肉を捧げ、神託を受けていた。
神託とは私たちの行動や起こりうる現象を天の主<神様>が巫女の口を通して、【利】【害】を運命づけるものであった。
私たちは運命について経験から理解できた。
―――回想-――
かつて共に、サフラ<黄色の砂漠>をさ迷った。さびれた場所<遺跡>出身の神官<セナ>が夜の空をずっと見ていて、私に言った。
「あれが月☽です。<明るいときの>太陽☉と同じく、天の主が動きを全て運命づけています。」
私は「太陽☉や月☽は天の主そのものですか」と尋ねた。神官は「利」と言った。
―――話戻る―――
あの目の前の現象は、巫女の口を通して、天の主が示す運命だ。
私は運命という現象を理解できた。これを【呪文】と呼ぶことにした。
私は、マゼリアを率いる者、アーク<アーク=サザン大王>にサフラの神官の話を伝えた。
そのとき、巫女の口から呪文が出た。「魔と戦え」と。
アークは多くの者たちの前で、私たちのことを話して、神託を受けた仲間として共に戦うと言った。
私は、サフラの神官から示された☉<太陽>を思い出した。
魔は我々から裏切り者や敵となる者を十<じゅうじ>にはりつけにした。魔に囚われた者は、刑を受け、アルマ<魂>を失った。
○十<まるの中に十字>。
魔に天の主からの神託を示すものだ。私は布に、【○十】を書き、木の棒につけた。
マゼリア人たちは【利】と答えた。
<アークサザン>大王は言った。
「私は天の主の下へ行く。魔と仲間になるのではない。アルマ<生命の源泉>のあるところへ共に行くぞ!」
【マリィ】古代十字軍の誕生とサフラの解放に挑む、アークサザン大王とレヴィ族たちの戦いが始まります。
―――中略―――
⑧ 近頃、魔も聖も減りつつある。先祖の姿から離れた種族も現れている。
当初は魔への反抗手段だった【呪文】も格式高い【魔法】と呼ばれている。
聖職者たちは【魔法】こそが【祝福】であると民衆に言い広めている。
「【魔法】こそが弱者の救済だ」
だが、あいつ<大賢者マリン>の言うように、今の西テラ帝国は崩壊寸前だ。
本当に、【魔法】が弱者を救済しているのか。
私たちレヴィ族が【魔法】を使えなくなり、お祭り騒ぎの民衆より劣った存在であると自覚する日が来るだろう。
なんて、運命とは馬鹿らしいことだろうか。
【マリィ】テラの大帝国が成り、その主要な一族となったレヴィ族。
そして、普遍クロスト教<宗教>の誇張と、大賢者マリンの正論の間で、運命に翻弄されています。
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