第18話話を続けよう・・・・・・

「そ、そういえばマイの料理すごく美味しいもんね」

沈黙を何とかしようと話しかける。

ファッションに関しては似合ってるとか可愛いとかという感想は思い付くが、どこまでそういうことを言って良いのかわからない。

今のこの関係がどうなのかよく分かってない。

魔法でいうと今後師匠と弟子の関係とも言えるだろう。

もしくは友達。これが友達の関係までいっているのかわからない。

後は未来のクラスメイトということだろうか。ただこの世界の学校の制度をあまり知らないためクラスメイトになるのかもわからない。

今の関係がわからない以上無難なことを言うべきだろう。

そう思って言ったが思い返してみるとこれが無難なのかどうかも怪しく思えてくる。

「あ、ありがとうございます」

や、やっぱり引かれてるかも。

どうしようか。

(引かれているわけではないと思うけど)

ソラの声が聞こえる。

それを信じたい気持ちはあるが、どうしても引かれているんじゃないかというのが頭の隅に残ってしまう。

(そう思うなら一回顔を見てみたら?)

ソラに言われるまま気まずくて見てなかったマイの顔を改めて見る。

・・・・・・・・・やっぱり可愛いな・・・・・・

(そうじゃなくていつもと違いがあるでしょ?)

・・・・・・そういえばいつもより少し赤いような?

(すごい観察力だね)

先に気づいてたソラには言われたくない。

煽られているようにしか感じられない。

「次の町では服屋による?」

「良いんですか?」

目がキラキラしてる。本当に好きなんだな。

「良いよ。僕も服、買いたいし」

(そんなに服に興味ないくせに)

そ、そんな事はない。それに服を買いたいのは本当だ。

「ありがとうございます」

何か気を使われてると思われてる気がする。

服を買いたいのは本当だよ?うん。

「そろそろ寝よっか」

「あの、私少し明るくないと寝れないので明かりを付けたままで良いですか?」

ちなみにこの部屋には光源として自然発光する丸い電球のようなものが何個かある。

寝るときのためにその自然発光する電球を覆うものが用意されておりそれで光を遮断することができる。

しかし、マイのように明るくないと眠れない人もいるため完全には光を遮断しないものも用意されている。

「良いよ」

ちなみに僕の家にも各部屋に用意してあったが僕の寝室として使う部屋のみ撤去した。

理由は自分が魔法で調節した方が良いからである。

僕も寝るときに真っ暗は嫌なため程よい明るさに調節しやすい魔法の方が良かった。

ちなみにそれを続けてきたことで寝ている間も魔法を継続させることが出来るようになっている。

二人で協力し、全ての電球もどきに光を和らげる布を装着していく。

その布を被せることによって常夜灯のようなオレンジ色の暗めの光になる。

「大丈夫ですか?暗くないと寝れない人もいるそうですけど」

「僕も暗いと寝れないから丁度良いよ」



翌朝。

起きると横のベッドにマイがいないことに気づく。

(君の探している人は君よりも先に起きて部屋を出ていったよ?)

あれ?僕何かしたかな。

そう思っていると部屋の扉の鍵が開く音が聞こえる。

この部屋の鍵はこの部屋の中に置いていたため開けることが出来るとすればマイ位である。

扉の開いた先を目を擦りながら見ると少しボヤけ気味だがマイの姿が見えた。

何か袋を持っているようである。

「おはようございます。朝食をもらってきました」

そういえば朝食は宿で用意してもらえると言っていたな。

良かった。何か怒らせたりしたわけではないようだ。

マイは袋から二つの弁当を取り出す。

「え?僕の分も持ってきてくれたの?」

「はい・・・・・・もしかして余計なことしましたか?」

「いやいや、むしろありがたいぐらいだよ」

「そうですか。良かったです」

朝から笑顔が見れて少し元気が出た。

(結婚して毎朝見ることが出来るようになったらどうなっちゃうのかな?)

ソラは飛躍しすぎている気がする。

「食べましょう」

でもソラの言う通りになったら良いなとはどうしても考えてしまう。

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