第23話
[定刻です。来ます。]
「おお、そわそわするなあ!」
一応今日も予報通り襲撃が無かったので、本日の修行の後にまた買い物へ行った。そして今回新人さん用にちゃんとしたケーキ屋でケーキも買ったのだ。
[まず先行してアーマーが来ます。]
そうガンプが言うと、増設した棺桶っぽい転送機が光る。おー、今転送されているんだろうなあ。そして光が消えると、僅かな水蒸気と共に蓋が開く。
[お買い上げありがとうございます。FOXタイプ、ナイテイルです。]
お買い上げ、という一言にピクっと反応したが、そういう感じになるのか。このロボ、何と言うかガンプと造形が大分違い、丸みを帯びた女性っぽいデザインだ。
[よろしくお願いします、ナイテイル。しかし、FOXタイプは初めてです。]
[それは当然と思います。私達は試験用として開発された型ですので。]
「へー。」
「あら、カワイイわね。」
[次の転送に移行します。]
そういうとナイテイルは棺桶から出ると、自動で蓋が閉まり、また側面が光る。
[ありがとうございます、コマンダー。]
「え、ああ。よろしくお願いします。」
光る棺桶を見ていると、ナイテイルが俺の横に来て話しかけてきた。というか俺コマンダーって呼ばれるのか。
[あなたにお買い上げいただ無かった場合、私もツーラーも廃棄処分の予定でしたので。]
「え?」
その一言の後で棺桶の光は消え、ゆっくりと蓋が開いた。ただナイテイルの様に出てこないので棺桶を覗くと。
「うん?」
でかいネコミミ着いた、ショートカットで金髪の小学生くらいの女の子が寝ていた。
「なんじゃこら…。」
そう言ってミミをつつくと、腰辺りのなんかが動いた。尻尾もある。しかもあったかいし、動いてる。
「むきゅ…。」
寝ぼけた様子で少女が目を覚まし、俺と目が合うと。
「むきゃあ!」
そう叫んで棺桶から飛び出して、ナイテイルの後ろに震えながら隠れた。
[こちらがツーラー、番号139番になります。よろしくお願いします。]
「ええー?すまん、ガンプ、説明。」
[ピー、リストの最初に概要があったのですが、また読まずに行ったのですね、了解しました。]
大体月一でガンプのロボ溜息を聞く事が起きるのだが、今回はこのタイミングだったか…。
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