第12話 日本に戻ってきた3
【農業関連】
「それでは、農業関連の製品を見て回りますか」
僕の農業知識って、
ベランダで作るミニトマトとかその程度。
ひたすら、ネット頼り。
しかも、栽培はあんまり上手くいっていない。
とにかく、行動を起こそう。
ということでやってきたモール。
ホームセンターも併設している。
ここでは、農業関係の物品を購入するつもりだ。
「まずはっと。肥料だな」
肥料はホームセンターの入口に積まれていた。
あの世界、おそらく地球の中世に相当している。
となると、肥料が貧弱だろう。
化学肥料が開発されたの、産業革命以降だからな。
それで食料が爆発的に生産できるようになった。
「日本の肥料をもってくと、やっぱり強化されるんだろうか」
されるんだろうな。
とりあえず、いくつか購入しておこう。
ただ、肥料に関してはせっかく川があるんだから、
魚粉肥料を作りたい。
作り方をネットで調べることにする。
「次は……土壌酸度計か」
この計測器は土壌のPHと水分測定できるタイプ。
これは僕の家にもおいてあるけど、結構便利だ。
肥料の調整ができる。
もちろん、あちらの世界じゃチート製品だ。
問題は、あっちへもっていったときに
変なバージョンアップしないかってこと。
「あと、鉄製農機具」
つるはし、スコップ、クワなど。
あちらの農機具って、木製が多い。
鉄とかはまず武器に使われるんだよね。
しかも、超高い。
鉄製農機具なんて貧乏農民には買えない。
これは余裕を見て10世帯分。
「薬剤もあちらへもっていくと強化されるんだろうな」
薬剤は殺菌・殺虫剤とか、病気予防の薬とか。
こちらの製品があちらで使えるのかはわからない。
でも、超強力な方向に変化すると思う。
「うーん、これどうしよう」
迷ったのは、電動耕運機。
こうした機械物が転移でどうなるのか。
女神様はすべてがパワーアップするとは
言ってないからな。
でも、確実に変わるような気がする。
アタッチメントや太陽光発電機とともに。
試しに買ってみる。
それと、向こうの文明に受け入れられる限度とは。
そこの見極めもしたい。
価格は10万円ほどで痛いんだけど、
実験費用として計上。
これがうまくいくようならば、
畑仕事をどんどん機械化するつもりだ。
【武器・防具】
次は、集落の人達用の武器。
これは、ネットに頼ることにした。
「まずは、ナイフと包丁」
ナイフは様々な状況に応対できるだろう。
ナイフ攻撃はすべて範囲攻撃となり、
次元渡りすれば、
風刃、
ソニックウェーブ 衝撃波 音魔法
ライトニングウェーブ 雷魔法
フレイムウェーブ 強力な炎攻撃
の4種類の攻撃を使い分けられる。
この辺りは各自の魔力によるみたいだ。
最低限風刃は使えるんじゃないか。
包丁の場合は、
敵に使用すると相手を解体してしまう。
だから、狩猟専門の武器になる。
もっとも、使える人が限定されるような気がする。
性能がチートすぎるから。
「それからアーチェリー」
集落での武器の主流は弓である。
そこで、リカーブボウとコンパウンドボウを
一つずつ購入した。
勿論、矢も多数購入した。
クロスボウもほしかったのだが、
許可が必要なため、断念した。
「防具もいろいろあるけど」
人数分のフルボディアーマーと
バイク用のハーフヘルメット・シールド付
安全靴
を注文した。
また、試しにヘッドセット通信機を
1ペア購入した。
調子がよかったら追加注文する。
【お菓子大量注文】
「お菓子はあっちで大活躍だったよな」
こちらの食品をあっちへ持っていくと、
付加効果のある食品に変化する。
例えば、エナジードリンクは風邪を瞬時に治した。
だから、お菓子とドリンク類を大量に購入した。
箱買いである。
お菓子
カ◯ビー じ◯がりこ
グ◯コ ポ◯キー
ロ◯テ コ◯ラのマーチ
森◯ エ◯ゼルパイ
亀◯ ハ◯ピーターン
ブ◯ボン フ◯ットチーネグミ
井◯屋 ミ◯羊羹
や◯きん う◯い棒
有◯製菓 ブ◯ックサンダー
ネ◯レ キ◯トカット
明◯ き◯この山
各種ソフトドリンク・サ◯ガリアを中心に
その他、日常関連のものを人数分買い込んだ。
衣類とかそういうもの。
主にユ◯クロと◯印だね。
あちらの衣類、麻?製品が多い。
それも、ゴワゴワな感じ。
目の粗い紙で服を作った感じ。
次に毛。
それから毛皮。
木綿は見なかった。
あちらで木綿を生産してみようか
産業革命がおきたりして。
というか、僕が起こしたりして。
【女神様の特訓】
モールへ行っていろいろ買ってきたり、
ネットでの注文を待つ間に、
数日ぶりにルシールが戻ってきた。
僅か数日なのに、随分と体が引き締まったね。
前は食べ過ぎで
雪だるまのようなエゾモモンガになってた。
『いや、ちょっとお見苦しいところをお見せしました。天界ダイエットは非常に効果的ですから』
ああ。
女神様も?
『ええ。女神様は肥満の程度が私よりも酷かったので、引き続きダイエットを敢行しております』
でもさ、随分と強引に女神様を連れてったけど。
彼女、君のご主人様みたいなポジでしょ?
しかも、女神様って色々な力がありそうだけど。
『勿論、普段の女神様ならばこんな失礼なことはいたしませんし、パワー的にもできません』
でも、とルシールは続ける。
女神様は美しくあってこそ女神。
そのスタイルには黄金比がある。
その範囲をそれる場合、つまり太った場合、
女神パワーが落ちていく。
あまりにひどい場合は存在が消滅する。
だから、私が女神様にダイエットを強制するのは
眷属である私の義務であり女神様のためなのです。
そして、女神様はそれを拒否できません。
そういう天界の決まりになっておるのです。
で、私はマスターのもとに戻ってまいりましたが、
引き続きダイエットは他の女神様の眷属が行っております。
天界あげてのイベントになりますから。
『一般的なお話なんですが、女神という存在は自分の意思が非常に確立された方です』
ああ、ワガママってこと?
『いえ、ワガママという言葉の前に、非常に、という言葉がつきますね。唯我独尊とか』
ああ、そうなんだ。
なんとなく、わかるけど。
『クリスティーナ様はまだ分別のしっかりしたお方で周りを振り回しすぎることはありませんが、そうではない女神様もいらっしゃいます。そういう方にダイエットさせようと思うと、相当な苦労になりますね。もうみんなが一斉に、寄って集って、集団リンチする勢いで、という感じですか』
ああ(笑)リンチするんだ(笑)
『そういうつもりでやらないと、逆に吹き飛ばされちゃうんですよ。相手は腐っても女神様。暴走すると大変です。ですから、天界あげてのイベントになるんですよ』
そういや、あっちの世界は天候が荒れ気味だったんだけど、まさか?
『ああ、そうですね。ティーナ様が抵抗して強靭な魔法をだし放題ですから、いろいろと影響がでるかもしれません』
おお。
どれだけ強力な魔法を放てば天候が荒れるんだろう。
ところで、天界には女神様だけ?
『いえ、男神もいらっしゃいます。ただ、箸にも棒にもかからないというか、朝から酒浸りでセクハラ、パワハラ、モラハラのオンパレード』
ああ。
僕もそういう存在に心当たりがある。
一言で言えばクズ?
『ああ、それはあまりにも神に対して失礼すぎますが、確かにカスとか産廃とかそういう存在ではありますね』
よく天界が運営できるね。
『神は存在するだけで意義が生じるんですよ。逆に言えば、存在する以外にすることがない(笑)天界は我々眷属が中心となって運営しております。日本で言えば文官とか官僚とか役人とか、そういう存在が我々なのです』
すると、ルシールは秘書官とかそんな存在なんだね。
『というか、監督官とか監察官に近いですかね、神様・女神様の』
保護者みたいなものか。
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