第17話  お風呂ってつい語っちまうぜ


夕食後



ホッとお茶?らしき物を僕が飲んでいる間に2人はスタコラーって消えたよ。



でもごめんね。神眼ってパッシブなのよ。


めちゃくちゃ目がいいの僕。


グラスも持って行ったよねぇ。くふふふ



ふぁあと欠伸をした所にミレイが戻ってきた



『ニコ様そろそろお風呂に参りましょう』



そういって僕を抱っこ。



2人共抱っこ上手なんだよな。抱っこスキルとかあるのかな?


種は絶対あるよね。ジャンケンにあるくらいだから。



ジャンケンスキルかぁ3人で開花させてみるか面白いかも。くふふふ



『に、ニコ様?その私、べ、別に酒乱とかじゃありませんのよ。ちょっとワイン好きなだけです。ワインの1瓶や2瓶位で酔ったりは致しませんの!』


単位は瓶なんだ。



『くふっくふふ。どしたのー?お酒の事別に考えてなかったのにー。僕はねジャンケンの事を考えていたんだよ!』



まっ!みたいな顔したな。美人が台無しよ?


『また、じゃ、ジャンケンなんて考えてどうなさるのです!もうっ』



くふふ。真っ赤ですぞ。


『ミレーはスキルの種って知ってる?』


『スキルの…たね?種とはあの種ですか?』


うーん、知らないみたいだなー。


もしかして世界の根幹の一部だから話せないかと思ったけど。


これも“女神コイン”があるからなのかな?


と言うか“女神コイン“中心に色々回ってないか?


あ、でもそっかー。普通は手に入らない最強のアイテムかもしれんな。うむ。


『うんとね、多分“女神コイン“のおかげで話せると思うから言うけどスキルって頑張ると無かったやつが生えたりすることある?』


『そうですね、何かを極めようとか本気で騎士になりたいとかそういった方が血の滲むような研鑽を積んで新たに取得をしたと言う話は聞いた事がありますね』


うむ。まさしくそれよ。ただそれが今は無いスキルには反映されるって所が凄いんだよね。


『その人達ってたぶん騎士になるのに“剣術“頑張ったり“格闘“頑張ったり誰かが持っているスキルを僕も覚えるぞってやってたんだよね?』


きょとんミレイ。


『は、はあ、そうですね。そういうものでは?』


風呂場について服を脱がされながらでも


僕のわくわくは止まらない。


『じゃあじゃあね、もしミレーに走る先生いたとして今日の訓練は俺にずっと着いてくることだ。離れたら失格だ!もう質問してもダメだ!って言われたら?』


ぺいぺいっと服が脱がされる


僕は密かに自分の体を見る



どこかに謎の封印の紋章とか無いかな?



チロチロ見るが無さそうだ。後で背中みてもらおっ!


『うーん、ただ着いて行くだけで質問無くて修行ですか。でもどのくらい走るかに寄るのでは?』


僕は指をパチンとした。


出来なかったけど。


『そうそれ!どれだけ走るか教えてもらえなくってでも離されたら失格。もしかしたら2日連続で走るかも?そのどれだけって目標が無いと人は頑張るの大変じゃない?』


うーむ。みたいな顔をしながらミレイも脱いでいく。もちろん精神がお子様で体も可愛らしいのがちょこんと付いてるだけなのでノープロブレムなのだ。


まだまだブラブラは先なのだ。


『まあ、そうです…よね。』


お、ちょっとわかってきたかな?


『でねでね!』

僕はぴょんぴょんだ!


そうするとミレイもまっ裸だ。


キレーね。


ガラガラ。ふぉぉーー!



お風呂すっげ。



くるっとミレイを見るとニンマリ。



檜風呂みたいなのとジャグジーっぽいのがあるぞ。ジャグジーはテレビとかでセレブとかが使ってた。丸っぽい白いやつだ!



ふぁっ!


流しのあの上のやつは!


僕は無意識にフルフル手を振るわせそれを指差していた。


『やはりニコ様の世界の技術なんですね。私初日に大変感動しましたの』


あれだよ。高級ホテルとかに着いてる四角いシャワー!


まさかブルジョワ初体験が異世界だとは。



もう僕はぴょんぴょんだ。ちょっと下がれ言われた。


サワーって出てきた。シャワーなのにサワーだ。ひょーっ!



もう大興奮の僕を見てがしっと掴まれた。


わしゃわしゃ洗われた。あ、角は入念にお願いします!ペコ。


ミレイも同時進行だ。僕だけ湯船入ると溺れるかもだからね。なので今僕はユオとコハクを洗ってます。


居ないと思ったでしょー。2人はねいつも僕にベッタリなのさ。くふふ。


ユオとか嫌がるかと思ったけどちょっとここ洗え的な感情が伝わってくる。


コハクは今泡玉だ。もうちょい泡玉を楽しみたいそうだ。



そうこうしてるとミレイも洗い終わってこっちのヘルプだ。わしゃわしゃ。


うん。ミレイはあんまりおっぱい揺れないね!って言ったら僕の“危機察知“が反応した


周りを見渡したがミレイが僕を睨んでいた。


ああ、そういうことね。


僕は彼女をファローしてあげた。

『ちゃんと揉めるくらいはあるから大丈夫だと思うよ!』



ギニニニニニニっ



ほっぺ両手でつねって引っ張られた。



な、なぜだ。フォローだけじゃダメなのか?


そ、そうか女性は褒めないといけなかったな


『せ、狭いとこ…』

ギリッリリ


いたたたたたっ!


何故だ⁈


ぷっくーだ。そのくらいおっぱいも膨らめばいいのにね。



ひゃっ!



冷気⁈ヤバさがビンビンだ。



慌てて両手で口を押さえる。



『いいですかニコ様今あった事を忘れるそれが賢くなる一歩めです』


コクコクと頷く。



ふうー。こわかった。



ミレイは僕を抱っこし僕はユオを抱っこコハクは僕の頭にちょこーんだ。



檜風呂にin。



『ふぁぁあ』『なーう』


思わず声が出た。ユオよそんな声初めて聞いたぞ。


コハクも頭から肩にやってきた。


『やはりこのお家のお風呂は素晴らしいです。癒されますわ』


うっとりだ。機嫌がいい。


だから僕は振り返ってそっと褒めておいた


『ピンクはきれーおもうよ』

『もうっ!ニコ様ったら!』


これはよかったみたいだ。今度から色褒めるね!って言ってらいけません!て怒られた。



こういうのは2歳児精神なのでわからん。



まあいっか。



『そういえばニコ様さっきの目標なく走るのは大変だって言われるのは結局何だったのです?』


はっ。お風呂に興奮して忘れてた!


『んとね、剣は頑張れば剣術スキル出るでしょ。持ってる人いるから。だから大変だけどがんばる』


『でも世界に無いスキルの勉強や訓練ってどうやったらいいかミレーはわかる?』


それで気づいたみたいだ。さっきの目標が無い話しとも繋がったみたい。


『た、たしかに…。存在しないスキルをどうやって訓練して生まれさせるか。また生まれても自分で検証しなくてはならない…』


ブツブツ言い出したね。


この考える時間が、おもろーなのだよ。



『もしやジャンケンはスキルになるのですか?』



『そうー!それなの!女神様ゆったの新しいスキルの種はすぐ出来るけどスキルになる事はほとんど無いって誰もジャンケンの練習しないでしょ?スキルになってもジャンケンスキルって何?ってなるでしょ』


『でもねでもね!ジャンケンの種は世界中ほとんどの人が持ってるの!役に立たないかもだけどいつからスキルがあるのかも知らないけどまだジャンケンスキルは世界に存在しないの!』


『新しい種がスキルになって開花して初めて“世界“が認めるんだって!すごくない?』



興奮した僕は水面をバシャバシャしてた。上からコハクにテシテシされた。


そしてミレイは事の重大さに気づいたみたいだ。少しフルフルしてる。


『に、ニコ様、これって世界の秘密とかなのでは…?』


恐る恐るだったので


『うん!そだよ!』


元気に返事をしておいた。ニンマリ。


はぁーっ。


ミレイは大変な事を知ってしまった。と。


ブツブツ言い出したのでフォローしとく。


『話しちゃダメな事は多分女神コインで話せなくなると思うから大丈夫!』



うーん。不安そうだな!あ、あれ多分話せないんじゃ無いかな?


『神聖魔法って知ってる?』


お!いけるのか?


『また凄いのが出てきましたね。有名な御伽話ですよ。むかーしむかーし、そのまたもっと昔に疫病が流行って沢山の人が天に召されてしまったのです。人々は泣く事しかできません。教会も手が回らないくらいです』


『人々は希望を無くしていました。それでも諦めずに必死に人を癒しどうにか助けられないかと毎日祈り研鑽し希望を持たせ、またその方もありがとうと笑顔で言われる事で励まされまた研鑚しました』


そしてある日彼女は言いました。


『世界の真理の一端に触れました。皆様のお陰です』

そう言って神殿で祈りをあげしばらく天より眩い光が降臨し、彼女に降り注いだのです。


そして彼女は言いました。


『皆様のお陰で“神聖魔法“を賜りました。ここから私は世界に皆さんに恩返しをします。賜ったこの力で奇跡を起こします』


そう言って集まる人々の病を一瞬で治しました。そして世界中の人々は彼女がきてくれるまで頑張るんだと。


“希望“をもったのです!


そのチカラは神々に届いたと言われ彼女が辿り着くまでに天に召される時間を先延ばしにさせてくれたと言われています


その人物はその後人々から感謝と敬愛を込めてこう呼ばれました。





希望の聖女





『あなたたちも聖女さまみたいになれる様に毎日頑張って研鑽しましょう』


『それが“御伽話”希望の聖女です』



すごい!聖女は1人ではなく世界の人と共に


“成った“んだ


『ふえー凄いお話だね!』


『ええ、その後もう1人現れたともそれが嘘だとも真相はわからないのですが希望の聖女のお話は世界中の子供たちが一度は聞くと言われています。私ももちろん聞いたことがあり懐かしくなりました。だからニコ様ありがとうございます』


おおう、お礼言われてしまった。


女神コインの制約試したいだけなんだけど



『こちらこそ、ありがとう!でね!その神聖魔法ね僕使えるの!』


あ、あれ?


使えるの良いのか!


『はっ?』


ミレイさんや素が出てますよ。



もうどこまで話せるかチャレンジだ。



『神聖魔法はね※※※※※※※なの』


あれ?これも話せるの⁈


びっくりなんだけどな。


神聖魔法がってのは


『あ、あのニコ様なんだかおかしいのです神聖魔法はまで聞こえたのですがそのあとが何でしょうか。変な感じで聞き取れないんです』


おおー、話せないじゃなく聞き取れないなのか。ふむ。


じゃあこれもかな

『神聖魔法を※※※※※※※※※※』


ううー。とミレイが耳を引っ張ったりしている。


『どこまできこえた?』


『やはり神聖魔法をまでしか、先ほどと同じです。これは一体なんですか?』



『うん、これがね“制約“だと思うの!神聖魔法を使える人が居たのに後に使えるの人が現れないその理由もたぶん“制約“に触れ後世に残らなかった。ただ希望の聖女は世界中でその存在が確認されてたから聖女の話しと神聖魔法っていう名前だけが残ったと思うの』



ほぼ間違いないだろう。


昔の聖女かいつか調べてみたいな。



『ああ〜、世界の真理があるのですね。しかも制約が働くという事はニコ様は伝説の魔法が使えるのと言うですかー』



はあーっ。


『このお話ってロブさんにしてもいいですか?1人ではとてもとても』


『うん、大丈夫だよ。話せない事は聞き取れないってわかったらから気にしないで逆に話せる事は知られても大丈夫って女神様が保証してるんだよ!』


僕はニンマリ、ミレイはげんなり。



『でね!』


まだあるのかみたいな顔しないで。


『みんなでジャンケンスキルやってみない?』


『え、そ、それはな何の為にですか?』



むふん。僕は完璧な答えを知っているのだ!


『楽しむためだよ!』


呆然とするミレイ。きっとこの世界の人にとってスキルはあって当然しかも生きていくためにより強い、より役に立つスキル習得を目指すのだろう。


でもね僕は魔法もスキルも無い世界から来たのだ。こんな楽しい事をしないなんて!


『た、楽しむ為…』


『だってジャンケンだよ!スキルになったらどうなるんだろーねー、毎回勝てちゃうのかな?、でも、それだとジャンケンの意味が無いし。あ!もしかしたらバトルフィールドとか出るかも!でね!ポンってしたらピカー!って光るかも!うわー!光るジャンケン。ぷくくくくっ』


はっ


しまった。またきょとーん。だ。



そして

『あはは、あはははははっ。ひっ光るっ。ぷぷぷっ、あははははははっひぃーひぃー』


ふぅー


『光るって、あははははははーはぁー』



爆笑だよ。涙出るくらい爆笑。



ヒィーヒィー



まだ言ってる。



『はーっ!本当ですね!楽しそうです!言われるまで考えもしなかったです。ふふふくくくっ』


坪だったかー。



そしてちょっと悪い顔をし出した



『ロブさんを世界初のジャンケンスキル持ちにさせましょう!ぷくくっ。きっと言われますよ。伝説のジャンケンマスターロブ!ぷくく、あはははははははっ』



や、ヤバい扉を開いてしまったかも。



でも『ロブ』



あはー



『ジャンケンマスター』



あはっあはは、ヒィー


『ジャンケンのロブってのは俺だぜ!』



ヒィーィーー!あははは



バシャバシャっバッしゃ!



うーむ?ミレイが壊れてしまったかも



どーしよ。



『ひぃーひー、ニコ様、っは楽しい事っを、ひーひー、考える、ぶっ、天っさいですね!ひーひー』



ま、まあ楽しそう?かな?



うん、たのしーな!よーし!



2歳児むくむくだあー



ミレイに名言をぶち込んでやるで!



『ねえ、ミレイ』



ロブの真似なのさ、あ、水面叩かないのっ!




『知ってるかい?ジャンケンってぇのは』



僕は立ち上がりくるっとミレイを見る





そして決める







『ひとりじゃ出来ないのさ!』




びしっぃー!とチョキを出す。





言うまでもないこの後



しばらくミレイは壊れた




そして僕はのぼせた。




ミレイに注意するロブ。



震えて堪えるミレイ。





僕はそーっとロブの後ろに周り




ミレイから見て後ろ向き。




ロブの小言は続く。




そしてくるり、無音でキメ顔でチョキを出す





とうとうミレイが吹き出した。




僕はスタコラ逃げて階段をうんしょうんしょ




コハクとユオと一緒にベッドイン




はあー楽しかった。





おやすみなさい

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