24 妻として、母として

第102話

倫が2歳になる少し前、長男の敦が誕生した。



予測していた通り、今回も母はロンドンにやって来て、倫の時と同様に産後の世話も色々とやいてくれた。



智充さんにお店の実権を渡して、たまに店を手伝う程度になった父も一緒にくっ付いて来たのには、呆れてしまったけれど。



千晴と輝政さんのお店もそこそこ順調なようで、「これで俺らも肩の荷がおりた」と豪快に笑った父の後ろ姿は、言葉とは裏腹に淋しそうだった。




昴さんの仕事は多忙を極めているけれど、朝食と夕食は必ず家族が揃って食べれるように配慮してくれている。



私は子育てを頑張りながら、ハミルトン夫人に誘われて地域のボランティア活動へも少しずつ顔を出すようになった。

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