第25話

結婚したからと言って、彼がこの先に恋愛しないとは言えない。



そうなってしまったら、私はどこまで許せてどこまで我慢ができるのだろうか。



束縛はしたいとは思わないけれど、裏切られたくはないという依存心がすでに芽生えている自分に、少しだけ泣きたくなった。



結婚を決断できたのは、少なからず彼に対しての好意と信頼を寄せているからだ。



日増しにその気持ちが大きくなっていたんだと、今さらながらに感じて戸惑いを隠せない。



望むなら、私は両親のように慈しみ合う夫婦となりたい。



もちろん、昴さんと。



私は新たに芽生えたこの気持ちに、名前を付

けることはいつになったらできるのだろうか。

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