第9話 残された少年
はまべに たたずみ
あしのうら からの
すなの かんしょくを
はんすう しながら
ぼくは うみを
ながめ
たいようの ひかりを
あびる
いきを すいこめば
しおの かおりが
ぜんしんを めぐり
みみを すませば
うちゅうの こどうが
きこえる きがする
ははは いつも
ぼくでは なく
なにでもない なにかを
みていて ぼんやりし
あるあさ おきてみると
いなくなり
その すうじつごに
ちちが
「たばこ買ってくる」
と いって
いえをでたまま
まだ かえってこない
のこされた ぼくは
せかいは はいいろと
おもったけど
でも
めのまえの うみは
どこまでも ふかい
あおいろで
すいこまれそうな
あおいろで
はいいろには
ほどとおく
だから
きもちは うかないけれど
すなを ふみしめて
まちに もどる
あしもとに おちている
しろい かいがらを
ひろって ポケットに
いれる
たよりないが たしかな
いのちの けいせき
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