隠し事

第12話

釘井さんは、私を見るなり

「桜さん…さんなんて俺の柄じゃねぇか。タトゥーとかピアスに興味持ったのか?」

まるで見破られてるような、私の事を知っているかのような感じがした。

「麗の影響と映画の影響ですかね。バレました?」

私がそう聞くと、

「嗚呼、それに桜アンタからは、俺や麗に似た様な感じがしてな。麗は、騙せても俺は、騙せねぇからな。なんかあればLINE追加したからそこから連絡しろよ」

そう言いながら顔を掴まれて釘井さんの所に顔を近づけられた。

でも、私には払う勇気もなかった。

麗が戻ってくる前には何事も無かったかのように釘井さんは、演じた。

「桜大丈夫か?」

心配そうに見てきた

「勿論。ただピアスとか小さくならタトゥーもアリかなってね釘井さんに相談してたの。」

「そうなんッスか?クギさん、変に桜をこっちの道に連れてこないでくださいよ。それと桜は俺の女なんで辞めてくださいっス」

ハグをして見せつけるかのように、深いディープキスをした。今までにないくらいに深く、呼吸が浅くなった所で麗は離れた。

その目には、喧嘩とは違う目つきだった。

「何もしてねぇよ。ここでは俺が上だ。忘れんなよ麗」

そう言い睨み合いをしていた。空気が重くなったので

「あの、ご飯食べません?」

空気が読めない方がいい時もあると初めて知った。

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