第4話 相部屋
村の宿屋にて
宿屋のおっちゃん
「らっしゃい、1部屋一泊1000ゴールドだよ」
いくら世間が物価高とは言え一番安いところでこの値段かあ
幼馴染みの薬草1つ100ゴールドは安かったんだなあ
「んー………まほつかちゃんはどうする?」
「勇者さまに任せます」
そういうわけで脳内会議
まあ、すらいむでの稼ぎを考えるにいけるかなあ…
1日5000ゴールドの稼ぎは破格にしろ5日は泊まれることになる
いや、待てよ
今後武器や防具を新着するとなると5000ゴールドでも少ない気がする
こんな時実家ならバーンと買って終わりなのだが命懸けの旅だからな
余裕はいくらでも持っていいかもしれない
しかし宿代を削って野宿ってのも疲れがとれる気がしないし、まほつかちゃんには綺麗なベッドで寝て欲しい………
悩ましいがまほつかちゃん宿屋
俺は野宿がいいかなあ
提案してみる
「それはいけません!勇者たるもの
あ、相部屋くらい受け入れるべきじゃないでしょうか」
あ、相部屋前提かあ…
「ほら俺が変なことするかもしれないよ」
「構いません!!!」
まほつかちゃんが顔を真っ赤にしながら叫んだ
あーそうくるかあ……
「がはは、で、泊まるんかい新婚さん」
ごめんおっちゃんのこと忘れてた
そうして悶々とした気分の中相部屋で一晩過ごすことになった
▼▼▼▼▼
「「まさか……ベッドも一緒とは」」
俺は昔、家族で宿屋に泊まるという謎イベントをこなしたことがあるのだが
(今になってわかったがもしも俺が勇者として選らばれたら、下準備をさせておきたかったのかもしれない)
その時はもちろん相部屋でベッドは人数分用意されていたからそのとおりだと思い込んでいたのだがそうではないらしい
お風呂なんて上質なものはないから桶に水を組んでタオルで拭くという形をとることになるだろう
となると問題はお察しである
「ゆ、勇者さま……お背中流します」
使い方が間違ってるとかそういうレベルじゃない爆弾発言がきた
いやさ、いくらなんでも積極的すぎない
俺、女の子のことが分からなくありつつある
「そ、そのですねここまできたら一緒かなと」
あーえー………
断ることも考えたが彼女との今後を考えると悪くない提案なのかもしれない
俺は考えるのをやめた
「わ、わかった……」
「ありがとうございます!勇者さま」
「ただし下着までだ」
「はっ、はい!下着までですね」
すると彼女がローブを脱ぎ始めた
俺も気まずくなりつつも服を脱ぎ始める
「お、俺水組んでくるから」
「水魔法も使えるので……」
そっかまほつかちゃん優秀だなあ
とぽとぽとぽとぽ~と桶に向かって水魔法が行使されていく
生活レベルの魔法も使えるなんて引く手あまただろうに
「火魔法と違って詠唱はいらないんだな」
「あれは気分です」
……わりと中二病なのかもしれないまほつかちゃん
「で、では拭きますよ」
「お、おう…」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます