第45話 ダンジョンへの第1歩㊺
「やっぱり七つ星級って化け物なんだな、、、」
「そりゃ、そうでしょ。単独でアトラクテッドどころか七つ星級のセルもいけるんだからね。次元が違いすぎるよ。しかも、橘さん俺たちを救助した後にそのまま第20階層の方にも救助に入ってるらしいよ」
「あぁ、そういえばなんかあったな」
「それなんだが、どうやら大変なことになっているらしいぞ」
そういうと九条はこちらにスマホの画面を見せてくる。そこにはギルドが運営しているアプリが映っており、そこでは現在の第20階層階層についてのお知らせが出ていた。
「七つ星級のセル?マジか、、、それで今どうなってるんだ?」
「わからん。ここには第20階層で七つ星級のセルが見つかったことによって現在第20階層が封鎖されていることと七つ星級シーカー1名と六つ星級シーカー2名が対応中ということしか書かれてない」
「でも、七つ星級シーカーってことは七つ星級セルを単独で倒せるってことだからすぐに解決するんじゃないかな?」
「でも、橘さんが第20階層に潜ってからもう1週間もたってる。そろそろ倒せてもいいんじゃないかと思うんだが、、、」
「ちょっと待ってくれ、俺、1週間も寝てたのか!?」
「そうだよ。体中の骨が折れて、何本かは皮膚を突き破って外に出てたし、手術もしたんだからそりゃそうなるよ」
「マジかよ、、、」
「とにかく無事層でよかった。いったん俺たちは戻るが何かあったらすぐに呼んでくれ」
そういって2人は病室から出ていった。
一人になったがやることは何もない。そもそも首を動かすぐらいしかできることがないのだ。当然やることなんてない。それに久しぶりにしゃべったことで疲れた。俺はゆっくりと瞼を閉じて夢の世界に飛び立った。
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来宝が夢の世界に旅立っていたころ第20階層では修羅場が広がっていた。第20階層にイレギュラーとして出現した七つ星級のセルは2体いた。風神と雷神だ。主に八つ星級セルとして出現する神の形をしたセルだが、その中でも力を持たない神の幾つかは七つ星級となっている。もちろん七つ星級のセルにはなっているが神であることに違いはない。ほかの七つ星級のセルと比べると比べ物にならない強さを持っている。
そしてそれは単独で七つ星級のセルを倒すことのできる橘にとっても厳しいものになる。
「っ、、、まさかここまでだとは、」
彼は頭から血を流して倒れている一人の男性と必死に処置を施している女性を雷神、風神から守るようにして立っている。しかしながら、彼もまた満身創痍である。装備は七つ星級のセルを使った最高品質のものなのにもかかわらず引き裂かれており、咄嗟にガードした際に雷神の雷を正面から受けた左腕は炭化してしまい使い物にならなくなってしまっている。一方で雷神と風神はいくつかの小さな傷は見受けられるものの大きな傷というのは一つたりとも見受けられない。
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