第12話

12


 私は絹井真理。最近たっきーとパーティーを組んだまだ初心者な探索者だ。


 私が探索者になろうと思ったきっかけは数年前私の両親が迷宮破壊に巻き込まれて無くなったことが一番の理由だ。

 私の両親は元々は探索者だったらしいけど私が生まれる少し前にギルドが運営する救助隊に変えたらしい。


 救助隊では主にダンジョン内で負傷した探索者の救助をしたり、2人が亡くなった原因でもある迷宮破壊の時にも救護班として呼ばれる…らしい。


 私はあまり親の仕事について聞いてこなかったから詳しいことは知らない。けれど家族仲はとても良かった。両親はその仕事の内容的に勤務時間が決まっていなかったけどなるべく私との時間を確保してくれて、色々なところに連れて行って貰えた。


 だから当時の日本でも両手で数えられるくらいの難易度だった【魔王城】というダンジョンで救護班として向かっていた両親が亡くなったと聞いてから数日間はショックすぎて泣いていたという記憶しか残ってない。


 多分その時に2人の知り合いが色々してくれたらしく私は探索者学校の寮に入ることが出来た。最初は探索者になるつもりはなくそのことを学校の偉い人たちは知っていたのか無理に通えとは言われなかった。


 それでもいつかは向き合わないといけないと思った私は両親のことを聞くために2人がいた救助隊の人達に話を聞きに行ったりしていた。


 その中で私の両親はたくさんの人を助けたことと、助けられた人にとっては間違いなくヒーローだったということを聞かされた。


 その事を聞いた私は両親みたいにはなれなくとも誰かを救いたいと思うようになった。


 そういう理由もあって私は戦うことよりも誰かが傷ついたらそれを癒すことの出来る探索者になりたいと思っているからソロでやるには大変な祈祷師のクラスをとった。


 そうして月日がたち探索者学校を卒業した私は意を決して初めてのソロでの実践に行くことにした。


 そしてその帰りに出会ったのが今もパーティーを組んでいるたっきーだ。


 その後パーティーを組んだ私たちは役割的に当初私が望んでた補助になることが出来た。

 そしてその後の数日は私が補助に徹してたっきーが攻めに徹するという形で順調に進むことが出来た。


 でもついにあと出来事が起きた。


 私が補助の方ばかり練習していたことで敵の攻撃を察知するということをを疎かにしていたためにたっきーは腕を失ってしまった。


 結果的にあの攻撃は私を狙っていなかったとはいえ私がもっとしっかりとしていたら避けられたり耐久できた攻撃だっただろうから私が悪かったところもあるはずだ。


 そして、また数日がたちたっきー達に励まされたことで私はひとつ決めたことがある。


 これからはただ補助ばかりをするんじゃなくてちゃんと戦えるようになろうと。


 だから私はこのダンジョンでリッチのドロップアイテムを狙っている。


 もちろんいちばんはたっきーが手に入れるべきだと思うけどその時がきたらこのことをたっきーや朱里さんに相談をするつもりだ。


 まぁその前にリッチを見つけて倒してレアドロップを引かないとダメなんだけどね。


 頑張るぞ!


 ――――――――――――――――――――


 忠時side


 あの後も俺たちは朱里さんに手伝ってもらいながらも一角ウサギやリーフスパイダーなどを倒してレベルも上がった。


 今の俺と真理のステータスは


「夢野忠時 Lv.13


 クラス 騎士★1


 スキル 生活魔法、基礎剣術、基礎魔法、属性付与、騎士の護り」


 となり、絹井さんは


「絹井真理 Lv.12


 クラス 巫女★1


 スキル 生活魔法、基礎神聖魔法、基礎魔法、使役(妖)」


 となった。


 俺の方はついに最初の目標だった騎士になることが出来た。


 そして新たに使えるスキルである【騎士の護り】は魔物の注意を引いて攻撃をこちらに誘発させ、その攻撃のダメージを減らすというものだ。


 騎士らしく耐久系のスキルというわけだ。


 そして真理の方も目標だった巫女に慣れたらしく新しく手に入れたスキルも名前の通り妖を使役できるスキルを手に入れた。


 その事を朱里さんに伝えると


「先ずは2人ともおめでとうだね。無事自分の目標だったクラスにつくことが出来たようで何よりだよ。

 真理はそのスキルを取ったってことは妖山に行くつもりなんだね。」


「はい。」


「そう。ならここで2人を鍛えて目的のものを手に入れたらそっちのダンジョンにも行こう。」


「あ、待ってください。私もここでリッチが落とすレアドロップが欲しい…です。」


「それはどうして?」


「私もちゃんと戦える力が欲しいからです!」


 そう真理が言うと朱里さんは少し考える素振りを見せたあと


「よく言った!ワタシはそれを望んでいたんだ。今はまだ役割を分けて戦うことが出来ているけど上に行けば行くほどそれだと通用しなくなるからな。それを防ぐには他の役割も同等にという訳ではないにしろしっかりとこなせる必要があるからね。」


 そう答えた。


 俺はそれを聞いて確かにと思った。


 今はまだ俺たち2人で何とかなっているけど上に行けば行くほど1人の負担が大きくなるわけでそれを耐えるにはやはり1人で色々なことが出来なければいけない…。


 いつかパーティーのメンバーは増やしていきたいけど現状は2人だけだからこそもっと多才にならないといけないというわけだ。


「はい。なので私の属性魔法で比較的得意な水属性を手に入れたいです。」


「わかった。なら忠時の各属性の魔法書と真理の水属性の魔法書を手に入れることを目標にしつつやるからね。」


「「はい!」」


 ――――――――――――――――――――


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