第3章
第4話
カフェを出て、田中さんにお礼を言われたが、俺は気が気じゃなかった。だって、手を繋いだまま、食事したんだぞ。
俺は思わず田中さんに「連絡先交換しませんか!?」と尋ねていた。相手はびっくりした様子だったが、OKしてくれた。QRコードを読み込んで、連絡先を交換した。LINEのプロフ画はギターで、名前は優子だった。優子さんは嬉しそうな顔で「すごい。1人目の友達だぁ」と言った。
え?1人目?俺はびっくりした。優子さんは、それに気づかず、「ふふ。中田さんはナカタさんのままなんですね」と言った。「私、LINE始めたてで、どうしていいかわからない時がありますが、よろしくお願いします」と言われた。
ああ、そういう……。びっくりした。ホッとしている俺に気づいたのか、「あ……友達が1人もいないとかではなく……キャッ」と突然、優子さんは叫んだ。パシャパシャとカメラの音がする。
なんだ、これは。くだらんな。俺は優子さんの体を引き寄せ、守った。優子さんはガタガタ震えていた。
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