第3話
小さい頃から好奇心の塊で読書と勉強は大好きだったが、読書に夢中になって始業のベルを聞き逃し授業に遅れることもままあった。
聞けば友達はみんな自分に声をかけてから教室を離れたという。
「私も舞ちゃんももう授業始まるよって声かけたし、唯ちゃんもうんわかった行くねって答えてたよ」
「うそ、私返事してた?」
「してたよ。ねえ舞ちゃん、唯ちゃん返事してたよねー?」
「してたー!」
そうなの?全然声かけられた記憶なんてないのに。
始業のベルすら聞き逃し探しに来た先生に怒られることも片手で数えられないくらいにはあった。
「今日のベルって鳴ってなかったんですか? 全然聞こえなかったんですけど」
なんて聞いた日にはそれはあなたが聞いていないからでしょう、とお叱りが二倍になった。
とはいえ授業はよく聞き分からないところはすぐに聞いてくる上、テストでは九十点は確実にとっていた唯は一応は優等生として数えられた。
授業に遅れること以外は唯は人が嫌がることも進んでする児童で、先生からの評価も悪くなかった。
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