第6話 日常へと戻る道

「やっと…終わったんだね」


桜は、モグたちと共に学校の裏庭に座り込み、しばらく空を見上げていた。異次元の裂け目は完全に閉じられ、騒がしい日々も一段落。桜はこの数ヶ月間、モグたちとの騒動に巻き込まれ、戦い続けてきたことを思い出しながら、ようやく安堵の気持ちに包まれていた。


「モグ、ありがとう。みんなも、本当にお疲れさま!」


モグとその仲間たちは、桜の言葉に小さく頷き、静かに集まって桜の周りに座っていた。彼らもまた、この異次元トラブルを乗り越えたことで少し疲れているようだ。いつも元気で、食欲旺盛なモグでさえ、今はただ静かに桜に寄り添っている。


「ねえ、これからは普通の学校生活が送れるのかな…?」


桜はふとそんなことをつぶやいた。モグたちとの騒動が終わった今、これまでのような日常が戻るかもしれない。しかし、桜の心の中には、少し寂しい気持ちもあった。モグと過ごしてきた騒がしい日々が、彼女にとっては大切な思い出になっていたのだ。


「でも、これで平和な日常が戻るなら、それも悪くないかもね」


桜は微笑みながら、モグの頭を撫でた。モグも静かに目を閉じて、その感触を楽しんでいる様子だ。仲間たちも、異次元からの脅威がなくなったことに安心し、のんびりと過ごしている。


翌日、桜は学校で久しぶりに平穏な時間を感じていた。授業中も何も騒動は起こらず、モグたちも大人しくしている。クラスメイトたちは、いつも通りに勉強したり、友達とおしゃべりを楽しんだりしている。


「やっぱり、普通の日常っていいな…」


桜は机に座りながら、ふとそう思った。これまでの騒動が嘘のように静かな学校生活が戻ってきた。しかし、どこか心の片隅では、またモグと一緒に何か面白いことが起こるかもしれないという期待もあった。


「でも、モグがいれば、何があっても大丈夫だよね」


桜は小さく笑い、モグに目をやる。モグは教室の隅で小さくうたた寝をしていた。異次元の力を使い果たした彼も、今はしばらく休息が必要なようだ。


「これからも、きっと楽しい日々が待ってるよ」


こうして、桜とモグの騒がしい日々は一段落し、静かで穏やかな日常が戻った。しかし、モグとの生活が続く限り、何か新しい冒険がまた始まるかもしれない。今はただ、その日常を楽しみながら、桜は次のステップを静かに待っているのだった。

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