第5話 異次元への扉を閉じる最後の挑戦
「今度こそ、終わらせないと…」
桜は学校の裏庭に再び立っていた。異次元の裂け目はまだ完全に閉じられておらず、モグたちと桜は最後の大きな課題に挑む準備をしていた。巨大な異次元生物を退けたものの、裂け目を放っておけば、また新たな脅威が現れる可能性があるのだ。
「モグ、準備はいい?」
桜が確認すると、モグは力強く頷いた。仲間たちも集まり、みんながこの挑戦に一丸となっている。これまでの騒動を経て、桜もモグも成長し、今度こそ異次元の扉を完全に閉じることができるという自信が芽生えていた。
「裂け目を閉じるには、君たち全員の力が必要だよね」
桜は異次元の力を解放するために、モグたちに全力を発揮させる準備を進めた。モグを中心に、仲間たちが円を描くように並び、それぞれの力を融合させようとしていた。モグの目は決意に満ちている。
「さあ、始めよう」
桜の合図で、モグたちは一斉に異次元の力を放出し、裂け目に向かってそのエネルギーをぶつけた。次元を超える力が集まり、光が裂け目全体を包み込む。
「うまくいってる…!」
桜はその様子を見守りながら、徐々に裂け目が小さくなっていくのを確認した。しかし、突然、裂け目から再び強力なエネルギーが噴き出し、モグたちはその衝撃に弾き飛ばされてしまった。
「モグ、大丈夫!?」
桜は慌ててモグに駆け寄る。モグは苦しそうに立ち上がりながらも、諦めることなく裂け目を見つめていた。まだ完全に閉じることはできていないが、あと少しで終わる。桜もそれを感じていた。
「もう少し…もう少しで終わるよ!」
モグは再び立ち上がり、今度こそ最後の力を振り絞ってエネルギーを放った。仲間たちもその動きを見て、次々と力を加えていく。裂け目は徐々に縮み、ついにその光が完全に消え去った。
「やった…!裂け目が閉じた!」
桜は歓声を上げた。モグたちの力によって、ついに異次元の扉が閉じられ、これまで続いていた異次元のトラブルが終焉を迎えたのだ。
「モグ、すごいよ!みんな、本当によくやった!」
桜は涙ぐみながらモグたちを抱きしめた。彼らはこれまで数々の困難を乗り越え、今ここに一つの大きな勝利を収めた。
「でも、これで本当に終わったのかな…?」
桜はふと不安を感じた。異次元の力が収まったとはいえ、完全に解決されたのかどうかはまだわからない。しかし、今はこの平穏な瞬間を喜ぶことにした。
「モグ、ありがとう。これからも一緒にいようね」
桜は微笑みながら、モグの頭を優しく撫でた。モグは静かに桜に寄り添い、彼女と共にこれからの平穏な日々を過ごす決意を固めていた。
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