第3層 説明ができない雰囲気

「なんで、ドラゴンを殺したの?」

一応私は聞いてみる。彼は仲間なのに殺したサイコパスかもしれない


彼は当然でしょ、みたいな顔で答える。

「そりゃ、勝手に入ってきた敵なんだから殺すのは当たり前でしょ。」


よかった。仲間を殺すサイコパスではないらしい。

しかし、もう1つの質問がある。 それは...

「あなた、本当にここのボス?」


・えっ、どういうこと?

・あっ、なるほど。ボス部屋でドラゴンがポップしたからか

・それならこいつ誰?

・魔物扱いしていたけどこうなるなら人間かもしれない

・いろいろ考えることが多すぎる...


その男は冷や汗をかきながら答えた。

「違うよ。もともとはもっと奥のボス部屋にいた。」


「じゃあ、あなたは魔物?」

私は、更に出てきた質問を問いかける。


彼は「そうだ、俺は魔物だ!」

そうすると、コメント欄が騒がしくなる。


・人に似ている魔物なんて初めて見た。

・というかそれならどう倒すんだ。

・見逃してもらうしかないか?

姉鬼・こら!嘘つくんじゃない!

・えっ、まさか...

・Sランクの姉鬼さんですか?

・なんで、この配信に...


私は、男に聞いてみる。

「コメント欄で[嘘つくんじゃない!]とか言われているけど嘘ついたの?」


男は、青ざめた顔をしながら私へ問いかけてくる。

「それって、ユーザーネームなんて書いてありますか?」


「えっと...って」

私が答えると男は、もっと青ざめて土下座し始めた。


「嘘ついて誠に申し訳ございませんでした!クソ姉鬼様は一旦引っ込んでもらってもよろしいでしょうか!」


姉鬼・どこに何年もいると思ったらダンジョンかよ...

   戻ってきたら、お仕置きな。


「嫌だから隠れさせてもらう!」

そう言って男は消えてしまった。 そして私は。


「どういう状況?」

と、頭をかしげていたのであった。


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