第47話

アーチとアーサの父親が上官より自爆攻撃を強いられ命を落としたのは事実だった。



しかし当時彼らの父親の上官はインハルトの父親であったため彼らはインハルトもろとも恨んでいたのだ。



エルミーユを拐ったのは単なる彼らの遊びではない。



ライバルなんて言葉では片付けられないほどインハルトに対する憎しみが募り、彼の愛するエルミーユを奪うことで父親のかたきを取ろうとしていたのだった。




それからエルミーユは彼らに全身から血を吸われ、白い肌に映えるような赤い牙の痕を無数に付けられた。



何日も何日も、

眠りに堕ちては無理矢理媚薬で起こされ、彼らの居ない間に逃げ出せば上官や協会に2人の関係をばらすと脅され、どうすることも出来ないエルミーユ。



媚薬の作用にあらがおうと、食事で出されたフォークで自らの太ももを刺せば更に彼らに乱暴に扱われた。



「せっかく餌まで与えてペットとして扱ってやってんのに、あんたがあんたを傷つけたらダメでしょ?」


「お仕置きだねエルミーユ。」


「───っ」



エルミーユは声を上げることすらままならなくなっていた。



しかしかすれながらも拒絶することはやめない。



「じゃあ俺はそろそろ後ろを貰おうかな?」


「ああエルミーユ、前からも後ろからもなんて贅沢だねえ。」


「 !!!! 」



エルミーユを挟むようにしてアーチは下から、アーサは後ろから彼女に欲望を注ぐ。



「っああ最高だよエルミーユ。」


「本当に、最高で可哀想なエルミーユ。」


「インハルトはもうあんたのことなんて何一つ気に掛けてない、あんたは捨てられたんだよ。」


「っ・・・僕らの可哀想なペット。僕らが飽きるまでは面倒見てやるからね。」

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