第41話

嫌だ、インハルト以外に触られているかと思うと虫酸が走る、はずなのに、身体が疼いて仕方がない。



エルミーユは何度も立ち上がろうとするが脚がうまく動かせず、脚が擦り合わさる度に感じてしまう。



「無理しなくていいんだよ?僕は触診しているだけだけどインハルト様に内緒で気持ち良くしてあげることだってできるんだよ?」



誘惑するような口ぶりに思わず身を任せてしまいそうになる。



私に触れていいのはインハルトだけ、愛しているのはインハルトだけ、そう気を強く持ち何度も自分に言い聞かせた。



「お湯に、何を入れたの・・・」


「プルメリアの花を使用した薬剤だよ?こんな高価なものを使って貰えるなんて、よほどインハルト様に大事にされてるんだね?」


「薬剤って・・・こんな目眩めまいがするわけ・・・」


「副作用かな?ずっと地下牢で繋がれて気も休まらず大変だったでしょ?安定剤の効果もあるから多少の目眩はするかもね。」



普通の薬じゃないのは明らかだった。



それでも未だしらばくれるアーチは有無を言わさずエルミーユの背後から太ももに手を伸ばす。



閉ざす脚の隙間から指をねじ込み突起を強く圧した。



「いやッそこは・・・ッ」



身を捩り泡が次々と湯船に浮かんでいく。



左手で左胸を揉まれ、右手で下半身をまさぐられて。



「看守に強姦されたりしなかった?ここもちゃんと調べないと。」



アーチの笑いながら心配を装おう言葉。



エルミーユは馬鹿にされているような気分になるも「やめて」と言葉で抵抗することしか出来ない。



「抵抗しないで僕に身を任せちゃえば楽なのに。ご所望ならいくらでも良くしてあげるよ?」


「ッ」

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