第25話

「で、どうだった地下牢の様子は?」


「そらもうアーチが作ってくれた小型カメラが大活躍だったよ。」


「ってことはアーサが睨んだ通りだったんだ?」


「まあね。」



2人で機密情報部制御室の個室に入ると、アーサがパソコンのUSBメモリを取り出し、パソコンに取り付けた。



「ここは今日は貸し切りなの?」


「ああ、機密部の連中にはしばらくここを貸して貰うよう手は打っておいたよ。」


「さすがアーチ。軍曹やってるだけある。」


「あいつら戦闘現場には駆り出されたくないから僕の言うことには逆らえないんだよね~。」



パソコンから鮮明に地下牢の様子が映し出された。


暗いはずの場所にも関わらず、両手両足首を鎖で繋がれた黒いボンテージスーツを着た女が映し出されている。



「ねえ、このカメラどうやって取り付けたの?」


「簡単だよ。女を催眠ガスで眠らせてる間に取り付けたんだよ。」


「ふうん?

それって・・・カメラ取り付けただけ??」


「何度も女の身体にナイフ刺したくなったけどね。俺は理性の塊だからちゃんと我慢したよ。」


「へえ??」


「・・・でもなかなかいい身体してたよあの女。」


「あはは。理性の塊とかどの口が言うんだか!」


「胸焼けするくらい綺麗な身体でさ、さぞかし大事にされてきたんだろうね。ああいうの見るとぐちゃぐちゃに穢したくなる。」



アーサがパソコン画面に微かに興奮の表情を映すとアーチが同調するように座るアーサの肩に手を置いた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る