第147話
「それより今ヤバい暴行事件が横行してるらしいじゃねえか。
昨日瞳子に聞いて初めて知った。」
「・・・うん・・・」
「益々俺が来て良かったな。」
「良かったな」ってそんな自信満々に言われても・・・
こっちは昨日あなたに寝返らないと決めたばかりなのに。。
養護施設で育ったってことは、凌久も両親がいないってことなのだろうか。
つまり、昨日私を仲間に引き入れようとしたのは只のほっとけない精神だけじゃないのかも・・・
もしかしたら私に親近感が沸いているのかもしれない。
机を挟み凌久の向かいに座り込んだ私は、しっかりと凌久を見据えて言った。
「・・・凌久、ありがと・・・
でも、私は凌久の元には行けないんでしゅ・・・。」
「・・・・・」
「私は皆のことが大しゅきだから、皆の元に居たい。」
「・・・ふうん。」
凌久の視線が私から離れない。
私も負けじと凌久の目を
凌久は私を睨んでいるのか、それとも見つめているのか。
総長同士の束の間の沈黙が流れた。
私の意志が伝わったのか、凌久がようやく視線を斜め下に落とした。
それを見て私も思わず息をつく。
「でもまあ、
それとこれとは別の話だ。昼間は暫く俺がお前の世話役。」
「う・・・」
「俺は警視官公認のボディーガードなんだからお前に拒否る権利はねえよ。」
「・っ・・・・」
「捕って喰やしねえから安心しろ。」
「・・・・」
安心しろってロリコンの癖にどの口が言うんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます