第142話

「さすがうちの"bad jorkerバッドジョーカー"だわ~!2人の女をテイクアウトだって~!ハハッ。」



え?



「"bad jorker"??」


「うん、三潴サンに異名付けたらうちのチーム名になっちゃってさ~!!」



お前か!!!変な名前付けたのは!!


それよりも里桜は?!



「ね、ねえ・・・・里桜は、もう帰ったのかな・・・・」


「・・・んー・・・?帰ったんじゃない~?」


「・・・1人で帰ったのかな。。」



あまりにも気になりすぎてつい里桜のことを聞いてしまった。


ちょっと意味深そうな「ほ~ん」という声が聞こえて、四竃が不意に私を見た。


でも私はその顔が見れず直ぐにそっぽを向く。



「ちゃんと一氏サンに会ったら言うべきこと言うんすよ??」



「・・・言うべきこと??


・・・うん、ちゃんと謝る。。」



ポリポリと肌を掻くような音と「まあいいや」という適当な四竃の声を最後に、その日は目を閉じた。


目を閉じると自分の小さな手に温もりを感じ、


四竃が私の手を握ってくれたことに安心しきって私は眠った。



里桜に言わなきゃ・・・。


嘘ついたこと、凌久を庇ったこと、


ちゃんと謝らないと。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る