第132話
「はあーたまんねー」
「っ・・・」
「ほら早く名前付けてよ?早く言わないと何するか分かんないよ?」
「なっっ!///」
「それとも期待してたりする?」
四竃が可愛い声で私をからかう。
もう辞めて欲しいのに、
反対の脚で蹴ろうにも四竃の脚で抑えられて動けない。
というか唇の感触のせいで全身の力が抜けてしまっている。
ほんとらしくもない。
噛んでいた手を離すと、思った以上にくっきり自分の歯型の痕が出来ていた。
それを見てまた顔が熱くなる。
荒げる脈と鼓動を遮るように
突然テレビからポップな音楽が流れ始めた。
多分次の番組が始まったのだろう。
次のアニメは何だったか・・・
そうだ、笑えないブラックジョークが効いた猫のキャラクターのギャグアニメだ。
名前は確か
「・・・にゃんこ・・・」
番組名の"にゃんこ大クーデター"と言おとしたら"にゃんこ"だけが出て来てしまった。
「・・・にゃ、にゃんこ?!」
ようやく太ももから上体を起こした四竃が口から血を垂らし寝転ぶ私の方を見る。
私も途切れそうな息を何度も口から吐きながら上体を起こすと、四竃目掛けてビンタしようとした。
こういう笑えないことをしてきた時にはグーよりもビンタに限る。
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