第21話

ようやく寝そべっていた里桜が起き上がり、机に並べられた大漁の髪留めやゴムを見て言った。



「・・・織果はこんなチャラチャラしたもん一つも持ってないよな。ほんとにお前は女か?」


「女でしゅよ!!!!」



私は髪の毛を好き勝手に触ってくる宗平と三潴にイライラしていたのもあり、スカートを思い切りたくしあげて言った。



その時

本日無断で入って来る4人目の人物が姿を現す。



「大変っすよ!!!!!」



バンッというドアを開ける音と共にエプロン姿のピンク頭が靴を脱ぎ捨て入って来た。


まさに今私がスカートをたくしあげているこの瞬間に。



「なっなっなっ!!!!」


「あっ///ちっ、違うんでしゅこれはっ」



私は慌ててスカートを元に戻した!



「ロリータのダッチワ○フー?!!!!」



ピンク頭のふわふわした髪の毛が彼自身の声の振動で揺れた。


全員の目が点になる。



「うっそ!!!!


ふ、二越サン女嫌いとか言っときながらロリコンだったんすか?!!しかもルカちゃん似とかマジ笑えねえっす!!そんなもん作るのに何百万使ったんすかーーー!!!!」



宗平が彼目掛けて跳び蹴りをかます。



ねえ皆、今更だけど人の家にずかずかと上がり込んで来ないで下さい。





「はあああ?!!!!


ルカちゃん子供になっちゃったんすか?!!


え?!こんなミステリーな出来事になんで3人は平然としてるんすか?!!真っ先に疑問を持ち解決に導きましょうよ!!!」



一人騒がしくしている彼は赤渕あかふち高校のトップである四竃実弘しかまみひろ、19歳。


赤渕高校の定時制に通っている元極道の家の息子だったりする。


四竃はとあるアニメに出てくる猫のキャラクターに似ているため、"にゃんこ"と呼んでいる。


昼間はバイト三昧なため、よくバイト先の制服やエプロンを着けている。



「いやーだって織果ちゃんだよ?何でもアリじゃない??」


「人間かどうかも怪しい女だぞ??

・・・・小さくなることだってあんじゃねぇの?」



三潴と里桜が普通のテンションで言った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る