交通の利便性(バス)

 海外でバスを使うのはレベルが高い、と思っていた。行き先が多岐に渡っており路線がわからないのと、停留所の名前を把握していないと降り損ねること、停留所から観光地までの場所がわかるかどうか。また乗り降りの手順も知らないと不安である。


 台湾のバス悠遊カード(交通系ICカード)で乗り降りできる。乗るときにカードをカードリーダーにタッチして降りるときにも同じようにタッチする。降車時に料金や残高がディスプレイで分かるようになっている。

 降車時はベルのボタンを押せば良い。これは日本とほぼ同じ方式だ。


 バス路線は土地勘が無ければ把握するのに苦労するのは確か。私はGoogleMapで行き先を設定し、バス路線を検索している。バスの時刻表も出るので参考になる。ただ、実際の運行と異なることもあるのでこれは本当に注意。記載の時間に来ると思って待っていたら全然来ない、ということも。


 私はいつもケチって持ち歩きWi-Fiは持参していない。台湾では有名観光地で公的なWi-Fiサービスが使えることがある。また、スターバックスの近くではフリーWi-Fiを広うことができた。いろんな路線を利用するならスマホとWi-FiとGoogleMapがあればバス停の検索ができるので心強い。


 都会はバスの本数も多く、到着時間の目安がディプレイに表示されるのでストレスがなく快適。都会の観光地はバスで移動すると、地下鉄よりも観光地の近くに停留所があることが多いので便利。

 田舎だとバスかタクシーで行くしかない場所もある。

 田舎へ向かうときは行った場所から戻るだけ、というときにバスを利用している。ただ、田舎のバスは日本の限界集落のバス時刻表と同等だったりして、行きは良いけど帰りは二時間後なんてことになる。


 九份近隣の観光名所の黄金瀑布に行くのにバスを利用した。その帰り、逆側の戻り路線でバスを待っていたが一向にやってこない。台湾人たちもしばらく待っていたがタクシーを拾って移動している。ネットが使えないので運行時間がわからないまま欧米人と一緒に一時間以上そこで待ち、結果日が暮れてきたので不安に負けてタクシーをつかまえることになった。

 観光地に客を乗せてきて戻りのバスがこんなに来ないとは、驚きだった。欧米人にタクシーの相乗りを提案したが、彼は「俺は歩く」と行ってしまった。

 このときはまだタクシーが掴まったので良かったが、そうでなければ遭難するところだった。


 また、僻地の老街へ行ったとき。行きのバス停を覚えておき、そこに戻ってきたが、対岸にバス停が見当たらない。一瞬背筋が凍り付いた。しかし、行きのバス停に戻りの路線はここ、と地図があって通りの一本向こうだった。

 帰りのバス停が曲がり角の向こうだったということもあったので、ネットが使える場所で帰りの路線と時間も調べておくことをお勧めする。田舎でのバス利用は調査を念入りに。


 時刻表と乗り場が把握できれば作法は日本と同じなのでバスはとても便利。課金Wi-Fiをケチった結果、長時間待ちぼうけしたり帰りのバス停がわからず肝を冷やしたり、私は無駄な気苦労をしているが、それもまた異国の旅の醍醐味だ。

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