　台湾は日本統治時代の古い建物が残っており、写真映えスポットになっている。私はレトロ建物が好きなので煉瓦作りの古い街並みを見るとほくほくしてしまう。台北だけでも旧台湾総督府庁舎、剥皮寮老街、迪化街など見どころがたくさんある。

　老街巡りも楽しい。老街は古い建物が残る街並みで、観光地化されており買い物や食べ歩きが楽しめる。台北の中心部にある迪化街は一番行きやすい老街だ。

　台北市内から電車やバスで行ける老街もそれぞれ特色があって面白い。深坑老街は豆腐が有名。通りを歩くと臭豆腐のあの匂いが漂ってくる。鶯歌老街は陶器の街でお茶屋さんがたくさんあった。ここで茶壷を購入した。

　台中のレトロ建築といえば、古い病院をリノベーションした宮原眼科というスイーツ店が有名。店内の装飾もパッケージもとてもおしゃれで驚いた。姉妹店の第四信用合作社は銀行をリノベした建物。多彩な味のアイスクリームが有名で、宮原眼科が混み合っていたら第四信用合作社を案内された。こちらは比較的空いており、席についてゆっくり食べることができた。

　台湾の道教の寺院はとても派手で、初めて見たときには度肝を抜かれる。柱から屋根から天井からとにかく豪華。まさに彫刻と色の洪水。線香の上げ方やおみくじのひき方が面白い。現地の方がどうやっているか観察してみるのも良い。有名な寺院は夜にライトアップされ、また豪奢な煌めきを放つ。夜の訪問もおすすめ。

　こうした有名な観光スポットだけでなく街のあちこちに古い建物が残っている。私は路地を覗き込むのが好きだ。曲がりくねった狭い路地の先はどうなっているのか、想像をかき立てられる。

　大通りの脇の歩道はアーケードになっていることが多い。日中は陽射しを避けられるので助かる。アーケードを外れて道路を歩くと、頭上にクーラーの冷却水がぽたりと落ちてくることがある。しばらく慣れずに何度も頭に食らってしまった。建物脇の道を歩くときは頭上注意だ。

　台湾はレトロでおしゃれな建築の宝庫。古いものを大事に使うこと、リノベーションがとても上手いと感じた。