#3 拡散希望
始まりました、カオティックラジオ。
皆さん、今週は如何お過ごしだったでしょうか?
秋の風を感じますね。私はサツマイモを浴びるほど食べています。
さてさて。本日は普通のお便り、いわゆる『ふつおた』を読ませて頂きたいと思います。面白いお手紙が来たんですよコレが。
ペンネームは無し。性別は……多分女性かな? 年齢も書いてません。
なんなら件名もなし。ジェーンかジョンかも分からないドゥさんからですね。
では、読んでいきます。
来たぞ。アイツが来た。
お前らの所為だ。青い服の女が私の家にいる。
見ている。窓から隙間から影から今も見ている。こっちを見ている。
コレがお前らの狙いだったんだな。他の人間に
皆おかしくなった。おかしくなって死んだ。皆死んだ。
死んだ死んだ死んだお母さんもお父さんも■■ちゃんも■■君も■■■も■■先輩も■■先生も■■さんも皆死んだ。死にたくない死にたくない。こうするしかなかった。これしかなかった。私は悪くない。お前らが悪い。
お前らの所為だぞ。許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない。お前らはまだ生きてるんだろ。お前らが死ね。お前らが死ね。死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしね……
コレはお便りというか殴り書きみたいなものですね。アハハハ。
匿名希望さんが言ってる『あの話』ってどれの事だろうなー。青い服の女ね……
こういう『アナタのところにも来ちゃう系』の話しは、このラジオで結構しちゃってますからね。
あ、もし今聞いてる人で『最近、誰かが私を見てるような……』っていう感覚があるなら、それはもう来ちゃってるんで。
自分でどうにかするか、それが無理ならさっさと他人に
あー、思い出した! 多分匿名希望さんが言ってる『あの話』って、『ヒラカサ■■■が覗いてる』かな? 青い服の女! 絶対そうだ!
なんだー。私の所にも来ましたよ、ヒラカサ■■■。
私の事を見てたから、目を合わせてみたら気まずい空気が流れましてね。イヤーな沈黙でしたよ。その後すぐに、後退りするみたいにスーッと帰って行きました。何だったんでしょうね。アハハ。
『ヒラカサ■■■が覗いてる』ね。ハイハイ。どんな話だったかしら。
えーと確かこんな感じだったかな――
青いワンピースを来た『ヒラカサ■■■』という女が、何処からだろう、アナタの事を覗いている。彼女はいたるところにいて。アナタを見ている。
ビルの屋上、人混みの中、路地の暗闇、植込みの影、半開きになったドアの隙間、アナタの部屋の窓の向こう、アナタの後ろ。
今、何か音がしましたか?
決して目を合わせてはいけない。
この話しを聞いた人の所にもヒラカサ■■■がやってくる。いいですね。絶対目を合わせてはいけません。怖いですよ。
てな感じの話でしたよね。うんうん。
うん? アレ? あーやっちゃたかコレ。今話したのはマズかったかな?
ま、もう遅いか。アハハハ。
今週はこれにて失礼。
自己防衛して、また聴いてねー。
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