カオティックラジオ

#2 ガシャガシャ髑髏

　こんばんは。日曜夕方という絶望の淵から始まるカオティックラジオ。

　休日が終わるという皆さんの絶望を深めるのがモチベーション。

　そんな私ペトがお送りいたします。

　皆さんはこの一週間を如何お過ごしだったでしょうか？　私はとっても楽しい遊びを見つけてしまって、皆さんと共有したくてウズウズしてたんですよ？

　なので今日は私の雑談回となります。

　あのー、火曜日の夜の23時くらいに、私部屋で考え事をしてたんですよ。

　そしたら急に、本当に急に墓地で遊びたくなっちゃって。適当な墓地に繰り出したんですよね。

　真っ暗だからライトで周りを照らしながら、『あー墓荒らしでもいないかなー』なんて考えながらブラブラしてたんですけど。

　これまた急に私の脳髄に稲妻が走りまして、『人骨で遊びたい！』という衝動が炸裂したんですね。善は急げってことで、近場の墓から骨でも引っ張り出しますか、という事になったわけです。

　その時一番近くにあった墓、なんていう一族の墓だったかな？　小田山じゃなくて山下でもない……そうそう『やまおり』だ。富士山の『山』に、昇降口の『降』で『山降』さん。

　この一族に決めた！　ってことで、墓石の下に線香とか蝋燭を置くための石のブロックあるじゃないですか。アレを退かすと大抵は納骨スペースにアクセスできるので、えっちらおっちら石ブロックを撤去したわけです。目論見通り納骨スペースに繋がってました。

　しめしめと覗き込んだら、頭蓋骨がこっちを見てるんですよ。

　いやまぁ見てるって言っても、当然死んでるんですけどね。アハハ。

　中には状態の良い人骨がぎっしり詰まってて、私感動しちゃいました。

　私と目が合った頭蓋骨ちゃんの他にも、大腿骨、尺骨、頚椎に第三中手骨などなど。もう人骨に困る事はない！　って思いましたね。

　もう嬉しくなっちゃって、詰まってる骨をかき出して地面に並べて、骨格標本を作ってやりましたよ。アハハハ。

　楽しかったけど、ぎっしり詰まった大量の骨の中から人間一体分の骨を探し出して並べるのは、些か骨が折れましたね。骨ジョークです。

　並べてる時に気づいたんですけど、一つ一つの骨が本当に綺麗でね。かなり丁寧に掃除されている印象でした。生体組織は完璧に取り除かれていましたね。でも傷がついてる骨も結構あって、横に並んだ小さい窪みがたくさん付いてるんですよ。特徴的な傷ですよね。そういう人骨お掃除マシンがあるんでしょうかね？　

　そんで並べ終わった後に、個々の骨の端に錐で穴を空けて、そこに釣り糸を通して全部の骨を連結させてですね。吊り下げられるようにしてみたんです。我ながら『いい出来だ』と思って、ガシャガシャ揺らして遊んでみたりして。

　持って帰って電気の紐に括りつけてやろうかとも考えたんですが、やっぱり邪魔になりそうなんでやめました。アハハ。

　てな感じで、ひとしきり遊んで満足したら、もうなんか飽き――いや、帰りたくなっちゃって。連結された骨格標本をヨガマットみたいにクルクル巻いて、まぁ骨団子みたいになっちゃうんですけど、その骨団子を納骨スペースにぶち込んで帰りましたとさ。あ、ちゃんと石ブロックも戻しましたからね。炎上させないでね。アハハ。

　でもオチとして残念な事があってねー。やっぱり自分で作った骨格標本は手元に置いておきたいという思いが捨て切れず、三日後くらいにもう一回『山降』さん家の墓に行ったんですよ。

　そしたらないんですよ！　骨が！　全部！

　私もう悲しすぎて膝から崩れ落ちちゃいました。メチャクチャ良い出来だったのに捨てられちゃったのかなぁ。骨格標本だけじゃなくて、ぎっちり詰まってた骨が全部無くなってて、『墓じまい』ってやつなんですかねぇ。世知辛い世の中です。

　『山降』さん、その骨格標本は私が作ったんで、もしまだ手元にあるなら譲って下さい。連絡待ってまーす。リスナーさんからはお便りまってまーす。

　また聴いてねー。