第2話 転入生
「良いですか?いくら政府の計らいと言っても、校則は守ってもらいますし。周りに適応してくださいね?」
目の前の教員にそう言われる。何回言われたことだろう、もう百回は聞いている。初めは……誰だっけ?まぁ、良いか。
「しかし、試験を受けないで満点を取ったと言うのを流すのもどうかと。」
姉さんがそう質問するのであった。確かに校則を守らないといけないのに、それは何で良いのかきになるからだ。
目の前の教員は、少しだけ考える素振りを見せて、話し始める。
「別にいいんですよ?2人が本領発揮できないだけですので。」
成る程。そう言うことか。それなら流してもらって結構か。しかし、本気を出せないってどんだけ弱いんだ?俺でも下から数えた方が速いのに。
姉さんの顔は、驚いていたが、すぐに戻りまた、先程の感情の顔になる。
「あと、うちの校則では、レートと言うものがあり、生徒同士で、戦い。掛けたレートを相手に払う。そして、低いものは退学。」
「つまりは、本気を出しすぎず、だからと言って抜くと舐められると言うことか。」
俺は思った言葉をそのまま口から、放り出す。こう言うのも終わってるけど……。
——意外と終ってるな。
実力主義が出てしまうのも仕方ないけど。此は少し気にくわない。だけど、退学するくらいなら我慢するか。
「わかりましたら。教室に案内します。2人とも同じ学科ですけど、クラスは違いますから。」
「学年は変わらないんですか?」
「龍ちゃんが問題起こすからだろ。」
横からそんな声が聞こえてきて、横を見たときには頭に強い衝撃を受ける。
「げぇっ。姉さんと同じ学年か。」
「ストップ。姉さんは、封印。今日から帆夏ね。ここでは、何があってもそう言うように。」
まぁ、必然的にそうか。口が滑らなければ行けるだろう。
「では、案内します。」
——一方教室では。
(はぁ。学校始まったなぁ。)
私はそう思いながら机に置いてある小説を読み始める。別にこの学校のここの学科に通ったところで何も起きないし、プラスになった試しがない。だけど、規則だから。仕方無い。
「転校生が来るらしいよ。」
「女?女?」
そう言い騒ぎながら、走り回る男子が数名。その男子にあきれる女子が数名。まだ、朝礼前なので騒がしい。だけど、いつもより騒がしい。
(転校生ねぇ。話せるかな。)
私はそう思いながら、入ってくる先生を見て、静かに本をしまい、そして、そちらの方を向く。
——がち無理。ちょい待ち。緊張えぐい。
その言葉がさっきから頭のなかで繰り返し繰り返し映る。教室が近づいて来る度に映る。
「何緊張してんの。」
バチン。そんなおとが廊下に響く。そして、背中もヒリヒリしてくる。
「痛いなぁ。だからやめてよ。」
「緊張してるからでしょ。私はいくよ。」
姉さ……。帆夏は、教室へ入ってた。俺も入るのか。そして中を覗く。すると担任……?と目線があい、手招きされる。
「今日から転校生来るから。仲良くな。」
ガラガラとなる、飛びらを横にスライドさせる。そして、中には入ると真っ先に目には入るのはやはり前列の生徒。
「名前と少し自己紹介を。」
周りからの視線が辛い。何も考えてない。どうすっか。
「藍驚 龍花だ。よろしく。」
そう言い担任の方を向く。そして、察してくれたかのように次の話を始めてくれる。
「一番奥の席の端に座って。」
俺はそう言われて、歩きながら席に座るのであった。そして、朝礼が進んでいく。
to be continued
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そこの学生治安維持課。元最強異能兵 小宮 アオイ @Aoi_Komiya
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