第27話 グッズ準備開始

 ど、どうしよう……収益化申請通っちゃった。やっぱり収益化記念配信的なのやった方がいいのかなぁ……。いやでも昨日の今日だよ?記念配信ってたまにやるからいいのであって……別件で二日連続はやりすぎじゃない?絶対多いって!配信中とかに教えてくれよ。つべ君ほんとそういうとこだよ?思春期キャラとかやめなよ?嫌われるよ?まぁいいや、こういうのは年のk……ダメだ殺されちゃう。一人じゃ決めきれないし普通に相談しよ……。

 

「母さん、収益化記念配信って……やった方がいいと思う?」

 

『え……もう通ったの?申請。』


「朝起きて見たら通ってた。」


『すぅぅー…………よし、私たちは何も見てない。』


「え?」


『収益化許可?ナニソレオイシイノ?私たちは何も見てないから知らん顔して当分配信すればいい。タイミングを見ながら記念配信しよう。大丈夫大丈夫!言わなきゃバレない!』


「あと、凛お従姉ちゃんの暴走の件なんだけど……どうする?お従姉ちゃんがあの場で言って期待させちゃった以上、やるしかないよね……」


『そうだね。期待を裏切るわけにはいかない。』


「それにあの場ではことが事だからガチ説教したけどグッズ販売はするつもりだったしね。」


『まぁね、十万人もの大勢がファンになってくれたんだから還元とかしてきたいよね。収益化は見て見ぬふりするって決めたし貢がせろって声も今まで以上に上がってくるだろうからそのガス抜きの意味でもいいよね。』


「なぜかは分からないけど機材があるし。」


『あ、それは凛が朝一番で持ってきた。あの子のお下がりだってさ。』


「この際だしイラスト付きサイン色紙の抽選コード付けてみない?僕なら嬉しいし。」


『当たり何本にする?』


「十万人記念グッズだから十万本で!」


『多くない?』


「僕らオタクはねぇ……当たるまでお金の限り買うんだよ……。それに……準備終わるまでにたぶんチャンネル登録者またガッツリ増えるから……。とりあえず告知だけしよ?」


『そうだね、さすがに初期ほどの爆発力はないけどジワジワ増えてくだろうね。』


神代 蒼井@グッズ販売準備中


チャンネル登録者数十万人を記念してシチュエーションボイスとかのグッズ作ってるからちょっと待っててね!ボイスには抽選コードが付いてて当たりは十万本!当たった人には描き下ろしイラスト付きのサイン色紙が当たるから是非買ってね!今から準備するからまだ先だけど!


 よし、投稿っと……。


 シチュボの台本……自分で考えるの恥ずすぎない?よし、外注しよ!困った時の母さん!


「母さん!シチュボの台本なんだけど……」


『ごめん無理!私じゃ碧を穢せない!』


「ツテとかない?」


『みんな連載抱えてるからたぶん今も締切に追われてるから無理だと思う……』


「そ、そっか……」


 凄いツテすぎて無理なパターンとかあるんだ……。よし、頼れる人シリーズその2!困った時の唯ちゃん!DMの文面どうしよう……どストレートにシチュボの台本書けたりする?って聞くか。


「え!?」


 マジか!なんでも出来るイメージあったけどマジか出来るんだ……。依頼したいんだけどどうかな?依頼料は言い値で払うから!っと……。


──────────────────────────────


「は?依頼?マジか!しかも依頼料は言い値って……。私そんなに信頼されてるん?依頼料ねぇ……言い値でって言われると現金要求するのはなんか違う気するしなぁ。そもそも相場がわからん!」


 一人でブツブツと呟きながらパソコン画面に向かうのは一ノ瀬 結衣、またの名を水瀬 唯。そう私さ!自語りしてないでさっさと返信しないと。


「出来上がったシチュボ台本を私にも言って欲しいっと!完璧では?いやでも一人のオタクとしてこんなことが許されてもいいのか!ちょっと欲張りすぎたかもしれない。言うだけならタダだしね。それにもう送信しちゃったしまぁいっか!理想のシチュエーションであんな声のいい子に囁かれる。控えめに言っても神!」

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