エピローグ 相談事
さて、何からしようかな。あ、そうだ。アニメ観ようアニメ。この身体になってから忙しくて観れてなかったからこの機会に一気見するか。なに観ようかなぁ〜。あ、このアニメ面白そうだなぁ。よし、これにしよう。
あ〜面白かった。アニメといえば声真似動画だよね。あんなに出回るくらいだし需要あるんだろうな。試しにセリフを真似して言ってみようかな。ボイトレで色んな声を出さるようになったことだし。声の高さは……。
「あーあーん゙っん゙っん゙っ!」
声の調整はこのくらいでいいか。よし、実際にセリフを言ってみるとしますかね。
「バカね、私は。」
う〜ん、ちょっと違うなぁ。こうか?
「バカね、私は。」
お、いい感じだ。後は最後のところの言い方を少し変えて最後まで……。
「バカね、私は。泣いてくれる人がいたのに。」
かなり良いんじゃないかこれは、案外出来るもんだな。これなら本家とほとんど変わらないんじゃないか。ちょっと楽しくなってきたな。他のキャラもやってみよ。
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「随分前に進んでくれたけどな、こっから先は一歩も通さない!」
よし、これで全キャラの声真似が出来るようになったーーー!大満足だわ。あ、そうだ。アニメの音量をゼロにしてアテレコしてみようかな。
「ふぅ〜」
よし!始めるか。録音もしちゃおっ。
「レッツエンジョイカガワライフ!!!!」
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「出来たーー!」
これ良くね。これを色んな人に聞いてもらいたい。でも、この音声だけだとただのアニメの録音だと思われるんだろうし、そもそもボクが投稿したって誰も見てくれないだろな。でも諦めたくない。色んな人に聞いてもらいたい。だから、有無を言わせない配信者としての圧倒的な実力をつけないと……。
これまでとこれからの僕の努力の成果を世間に見せつけるために……
『今日はゆっくり休めた?』
「うん、しっかり休めたよ。でも……」
『何か悩みでもあるの?』
「うん、頑張ってることの成果をいろんな人に見てもらいたいって思ったんだよ。でも僕がヨウツベに投稿したって誰の目にも止まらないだろうし……。コンテンツ自体には自信があるからいつかは見てもらえると思う。でよ何かしらの話題性がないとそれはかなり先の話になっちゃう。だからそれを解決するにはどうすればいいのか分からなくて……」
『それならお母さんが力になれそうね。ちょうど仕事の復帰を考えてたところだったしちょうど良いわ。お母さんが碧のママになってあげる!』
「え?どういうこと?」
『碧はVTuberって知ってる?』
「う、うん」
『お母さんは元々VTuber専門のイラストレーターをやってたのよ。ねぇ碧、VTuberとしてデビューしてみない?お母さん結構有名だからスタートダッシュは出来ると思うよ。』
悪くないなぁ。そもそも顔出ししない想定だったからVTuberも案にはあったけど有名な絵師さんは無名の個人じゃ依頼しにくい。とはいえ今の時代、VTuberってだけじゃ足りないと思って他の案探してたんだよな。でも有名絵師が描いてくれるってんなら話は別だ。これならいける!
「VTuberかぁ。うん、やってみたい。」
『お母さんに任せときなさい!』
いやぁ、思わぬところに最高のツテがあったな。灯台もと暗しってやつか。
「うん、よろしくね。」
『(伊織さんにも1枚噛ませないと拗ねそうだし言っとかないとね。でも応募締め切られたしな……。)ボソッ』
「ん?何か言った?」
『ただ仲間はずれだと可哀想だからお父さんにも教えてあげないとって言っただけ。』
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