第1話 増えすぎ注意!?新しい仲間たち
「え、ちょっと待って…何これ!?増えてる!?」
桜は学校の裏庭で目を疑った。モグだけだったはずの異次元生物が、目の前に三匹、いや、四匹になっている。モグの他にも、同じようにフワモコした小さな生き物たちが、ピョンピョンと跳ね回っていたのだ。
「どうしてこんなに増えたの!?モグ、説明してよ!」
モグは桜の声に反応して嬉しそうに跳ねるが、特に答えるわけでもなく、他の生き物たちと一緒に遊んでいる。桜は頭を抱えた。モグ一匹だけでも十分手に負えなかったのに、こんなに増えたら学校生活がさらに大混乱になるのは間違いない。
「これって、もしかして異次元からまた流れ込んできたの?」
桜は不安げに異次元の裂け目が残っているかどうかを確認しようと周囲を見回した。だが、異次元の影はどこにも見当たらない。ただ、モグの仲間たちがいつの間にか現れていたのだ。
「しかも、みんなお腹空いてるみたい…」
桜の目の前で、生き物たちは嬉しそうに桜のカバンをくんくんと嗅いでいた。案の定、桜のお弁当の存在に気づいた彼らは、一斉にその方向に向かって突進する。
「うわぁぁ!やめてぇ!」
桜は必死でお弁当を守ろうとしたが、モグとその仲間たちは容赦なくお弁当に群がり、あっという間に食べ尽くしてしまった。
「これからどうしよう…」
桜は頭を抱えてため息をつくしかなかった。モグだけでも手一杯だったのに、こんなにたくさんの異次元生物が現れてしまっては、騒動が倍増どころか、学校生活全体がひっくり返ってしまいそうだ。
だが、桜の不安をよそに、モグたちは元気にピョンピョンと跳ね回っている。まるで新しい冒険が始まることを告げるかのように――。
「もう、仕方ないか…。みんな、少しでも大人しくしてくれるといいんだけど…」
こうして、桜とモグ、そして新たな仲間たちとのドタバタな日常が再び動き出した。今度はさらに賑やかで、騒がしい日々が待ち受けていることを、桜はまだ知らない。
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