第16話 成仏の条件

Side:健太郎

 獲得!

 PV94と☆0個!


 今回は少し多目。


 パンパカパーン!

 ガチャの結果発表。

――――――――――――――――――――――――

https://kakuyomu.jp/users/455834/news/16818093091041440306

 当たったのは魔力視スキル。

 怨霊本体は見れんが怨霊の攻撃は分かるぞ。

――――――――――――――――――――――――


 怨霊の攻撃って魔力を使っているのか。

 怨霊浄化とか欲しいな。

 まあ、異世界のスキルに文句を言っても始まらない。

 怨霊浄化なんてニッチなスキルの需要がないのかも知れん。

 転生前に異世界に転生してたけど、幽霊の話は聞いたことがないからな。


 コメントは5つ。

 強敵の怨霊が出てくるらしい。


「今回の怨霊はトンネルよ。車で通過したとき幽霊を見て、それ以来、悪夢と金縛りに悩まされているんだって。依頼人の家に下見に行ったけど、怨霊の気配はないわ」


 椎愛しいらがそう言った。


「ノイローゼとかそう言うのかな」

「精神科も行ったらしいけど、悪夢だけだと、ノイローゼとは呼べないそうよ。精神安定剤も効果がないみたい」

「まあ、トンネルに行ってみるか」


 バイクで二人乗り、問題のトンネルの中に入った。

 別に問題はない。


「ひっ!」

椎愛しいら、いるのか?」

「ええ、とびきり凶悪なのが」


 バイクを停めて、降りた。


「【聖銀皮】」

「あなたを怨霊が包んでいるわ」


 重圧が体に圧し掛かる。

 まるで鉛の服を着ているようだ。


「ああ、知ってる。押し潰されそうだ」


 椎愛しいらがスキルで出した水を俺に掛ける。


「駄目。効果がないわ」


 椎愛しいらが光の剣を振る。


「駄目。ダメージになってない」


 強敵だとは分かっている。


「【弱点看破】」


 ええとパソコンのハードディスクの中の麩フォルダーと、机の2番目の引き出しの奧に貼り付けてある本。

 なんだそりゃ。

 ハードディスク? どこの家の?

 参ったな。


「【魔力視】」


 体にまとわりついた魔力を引き千切った。


 飛んで来る魔力の鞭を手で弾く。

 そして、絡みついたのは引き千切る。

 膠着状態になった。


 このままだと、俺の魔力が尽きるのが早いか、怨霊の力が尽きるのが早いかの勝負になる。

 命を懸けるわけにはいかない。


「仕方ない。話し合いだ。椎愛しいら、要求を聞け」

「あの、パワハラ上司にいびられて自殺したみたい。それと黒歴史を葬ってほしいそうよ」

「承知した」


 重圧がなくなった。

 だが、背中が氷を背負っているような感じだ。

 俺に憑いたのかな。


 さあ、パワハラ上司を社会的に抹殺しよう。

 まずは自殺した奴の遺書だな。

 上司を告発する内容だとなお良い。


 どうやって、遺書を作るかだ。

 念動の魔道具を作った。

 怨霊は魔力を操れるなら魔道具も操れるはずだ。

 ボールペンが勝手に動き。

 遺書が出来上がった。


 あとは、遺族に遺書を渡す。

 手紙で出せばいいな。

 生前何かあったらと言われていたと書けば良いか。


 これで裁判でも起こせば、パワハラ上司からお金を取れる。

 だが、怨霊の恨みがこの程度で晴らせるとは思わない。


 パワハラ上司の実態をネットに流すのだ。

 隠しカメラを設置したいが、透明化の魔道具なんてものはない。

 なので、怨霊に一筆書いてもらった。

 仇を討ってくれという内容を。


 それを持って、パワハラ上司の部下に会う。

 ある人がカメラでパワハラの撮影を承諾してくれた。


 そして、映像が手に入った。

 SNSでその映像を流す。

 アカウントはもちろん怨霊の物だ。


 死んだ人からやられたら、びびるだろうな。

 弁護士とか相談して、それが分かった時の顔が見たみたいな。


 SNSは拡散された。

 テレビ局にもメールを送り、テレビ局も取材に来たようだ。

 そのうち、ニュースになるだろう。


 パワハラ上司は焦ったらしい。

 映像を提供してくれた人によると、部下全員に口止めしたようだ。

 だが、もう勢いは止められない。


「こんなんで良いか。恐らく会社を首になって嫌がらせの電話とか受けるだろうな。俺がやったんじゃないけど、本人を特定して名前と住所と電話番号を晒した奴がいたからな」

「良いみたい」


「後は黒歴史の処分だな。遺族に会うしかないな」


 怨霊の実家に行った。


「遺書を送った者です。故人に頼まれて、パソコンのハードディスクの破棄と、机の引き出しの奥にある物を燃やしてくれと言われたんです」

「そうですか。裁判中なので証拠となる物は処分しないように弁護士に言われてます」


 困ったな。

 無理やり破壊はできない。

 こそっとやる手だろうな。


「とりあえず部屋を見せて下さい」

「見せるだけなら」


 部屋を見せてもらった。

 パソコンがあるのが分かった。


「【弱点看破】」


 ハードディスクの弱点が分かった。

 素早くパソコンを軽く突く。

 これでハードディスクはクラッシュしたはずだ。


「机の中にある処分して欲しいと言われてた物を見せてもらっても良いですか?」

「ええ」


 怨霊から聞いた机の奥に貼り付けられていた物を出した。

 少年と男が見つめ合っている表紙。

 画風からするに女性ターゲットの物だな。

 中をみて内容を把握した。


 それはBL本だった。

 見ないでという怨霊の声が聞こえた気がした。


「絶叫してるわ」


 椎愛しいらが呟いた。

 遺族が本の中味を全てチェック。

 遺族の顔がなんというか形容し難いものとなった。


「これは処分してくれても構わないです」


 遺族から許可を貰った。


「で、怨霊は?」


 家を出て椎愛しいらに尋ねた。


「BL本を家族に見られたショックで成仏してしまったわ」


 そう言えば背中の氷みたいな感じがなくなっている。

 そんなにショックか。

 弱点看破スキルは正確だったのは証明されたけど。

 さあお焚き上げするか。


 動画サイトのお経を流しながら、河原でBL本を燃やす。


 うん、綺麗に灰になったな。


「お経って除霊にどれぐらい効果があるんだろうな?」

「あると言えばあるし、ないと言えばないわ」

「どういうこと」

「魔力がね。喋ると漏れるのよ。だから除霊の念を込めてお経をあげれば、効果はある。でも歌でも変わりないのよね。お経が除霊の念を込めやすいってのはあるけど」

「じゃあ、喝の一言でも良いのか」

「ええ」


 考え方的には言霊という奴だろうな。

 スキルの威力には及ばないのだろうけど、そんな感じかな。


 店に戻ると、遺族から連絡があった。

 ハードディスクがクラッシュして、パソコンが起動しなくなったようだ。

 何にもしてませんよとしらばっくれた。

――――――――――――――――――――――――

今回のスキルと☆:

 獲得スキル、魔力視

 ☆残り34個


今回の収支リワード:

 収入

 94リワード


 支出

 最下級回復ポーション卸し分10個、100リワード

 魔石100個、500リワード

 魔導インク2個、272リワード


 残金

 23,385リワード


今回の収支¥:

 収入

 キュアウォーター4本、4000円

 ハイヒール軟膏5個、5000円

 ライフエチャント10個、1000円

 最下級回復ポーション卸し分10個、20000円

 魔石卸し分100個、500000円

 除霊代、5000円


 支出

 食費、2,150円

 ライフエチャント10個、700円

 光の剣1本、7000円


 残金

 1,088,448円


銀のたわし:3個


次の分岐:


 学校の7不思議のひとつを解明せよ?


 ①音楽室の夜間に鳴るピアノ。

 ②いつの間にか死ねと書かれた黒板。

 ③美術室の笑う石膏像。


 コメントでどれが良いか書いて下さい。

 12/29日の午後2時締切です。

 同数は作者の都合で決めます。


下一桁スタートガチャ:

 現代ファンタジーの週間ランキングの下一桁でガチャを回します。

 一日のガチャ権利が2個になったら、二桁目で。

 権利が3個と4個の場合、月間ランキングで、それ以上は年間と、累計で。


♡10毎にノーマルガチャ:あと♡2個

 ⓪ 銀のたわし

 ① 銀のたわし

 ② トイレットペーパー

 ③ 10000リワード

 ④ 1000リワード

 ⑤ 100リワード

 ⑥ 10リワード

 ⑦ 物品鑑定スキル

 ⑧ 霧化スキル

 ⑨ 味見スキル

☆100毎にスーパーガチャ:あと☆46個

 ⓪ 超身体強化

 ① 残機

 ② 幸運

 ③ 強奪

 ④ 竜化

 ⑤ 毎回リワード+10

 ⑥ 言霊

 ⑦ 再挑戦

 ⑧ 霧化

 ⑨ 十秒無敵

PV1000毎にリワード倍増ガチャ:あと81PV

 ⓪ 銀のたわし

 ① リワード獲得1.1倍

 ② リワード獲得1.2倍

 ③ リワード獲得1.5倍

 ④ リワード獲得2倍

 ⑤ リワード獲得5倍

 ⑥ リワード獲得10倍

 ⑦ リワード獲得100倍

 ⑧ トイレットペーパー

 ⑨ 銀のたわし

 ランキングのスクショ撮って、近況ノートにあげます。


かなり未来の分岐:


 10万字までに累計5万リワードが稼がないと異世界堂閉店。

 累計5万リワード行ったらネットショップを立ち上げて第2章に突入。


名前:金子・健太郎

レベル:12

魔力:128/720

スキル:

 [ ]カクカクⓘ

 水生成ⓘ

 点火ⓘ

 乾燥ⓘ

 送風ⓘ

 照明ⓘ

 殺菌ⓘ

 擬死ⓘ

 方位ⓘ

 加熱ⓘ

 弱回復ⓘ

 強回復ⓘ

 石化魔法ⓘ

 読心魔法ⓘ

 土魔法ⓘ

 転倒ⓘ

 聖銀皮ⓘ

 王打ⓘ

 弱点看破ⓘ

 魔力視ⓘ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る