第12話 和解

Side:健太郎

 獲得!

 PV70と☆3個!


 いつもこれぐらいだな。

 とりあえずこんなもの。


 パンパカパーン!

 ガチャの結果発表。

――――――――――――――――――――――――

https://kakuyomu.jp/users/455834/news/16818093090760399196

 当たったのは銀のたわし。

 頑張って5つ溜めると良い。

――――――――――――――――――――――――


 銀のたわしはそのうち5つ溜まるだろう。

 焦らない、焦らない。

 ラッキーだと思うことにする。


 コメントは6つ。

 一人暮らしのお爺さんを孫と会わせるか。

 まあなんとかしてみよう。


 最下級ポーションの卸しは10本。

 2万円の儲け。

 うん、順調。


 まいどの健康食品ライフエチャントを10個買った。

 昨日、買ったのは売り切った。

 固定ファンはありがたい。。


 ハイヒール軟膏は4個売れた。

 在庫、52個。


 キュアウォーターは1個売れた。

 在庫、18個。


「たぶんあのお爺さんのことだな」

「なに?」


 椎愛しいらが珍しく遊びに来てた。

 今回は怨霊退治じゃないんだけどな。


「お告げというかコメントなんだけど」

「どんな内容」

「ライフエチャントを毎日買いに来てくれてる田中さん」

「近所に住んでいるのよね」

「うん、息子夫婦と喧嘩して、疎遠になっているらしい。愚痴を聞かされたからな。孫が可愛くて仕方ないが会えないということらしい」

「喧嘩の原因は何?」

「生活スタイルの違いだな。息子さんは会社があるけど、お爺さんの田中さんにはそういうのがない。まあ、どちらかが譲歩しないと収まらないって感じかな」

「ええ、何となく分かる。食事の味から、起きる時間まで、色々と問題は起こるわよね」

「田中さんは謝りたくないらしい」

「それも分かるわ。親としてのプライドがあるのよね。子供に謝りたくないっていう」


「さあ、異世界グッズで何とかしないとな」

「無理というかそれじゃ失敗するわよ」


「不思議道具でだと駄目か?」

「駄目ね」


「何でだよ?」

「分からないの。やってみると良いわ」


 椎愛しいらの言うことが分からない。

 素直になるポーションか。

 魅了とかで魅力を増したらどうだ。


 魅了のお守りを作って田中さんに届けた。


「何てことをしてくれたんだ! お守りを信じて息子に電話を掛けたら、用がないなら切るよの一言だけだった!」


 田中さんが激怒して、帰って行った。


「ほらね」


 椎愛しいらが悲しそうに呟いた。


「いいや、魔道具のチョイスが間違っていたんだ」

「分からないの。いい、心を変えられる機械があったとするわよね。それで仲良くなってそんなの気持ち悪くない」


 ああ、人の心を魔道具なんかで操ろうというのは確かに傲慢だな。

 そんなのは本当の愛情じゃない。

 家族の愛をとりもどすのに、強引に捻じ曲げてどうするんだ。


 田中さんに、家族に俺が間違ってた、でもお前らも間違っている、俺が間違っていたことは謝る、お前も謝ってくれとか言わせないとだめだ。

 この問題は両方が間違っているのだから。

 話し合いで摩擦を解消しないといけないんだ。

 そういう環境に持っていかないと。


 念話の魔道具を作ろう。

 思っていることを言葉でなくて伝えられる魔道具だからな。

 そして、光の剣だ。

 お孫さんは特撮ヒーローのテレビ番組に夢中らしいからな。


Side:田中爺さん


 俺は息子と疎遠になった。

 些細なことで喧嘩になったのが原因だ。

 だがその些細なことの数が多い。

 つい口を出してしまうのだ。


 そして、息子夫婦と孫は出て行った。

 出ていくと寂しい。


 素直に謝れれば良かったのだろうが。

 今更だ。


 異世界堂の店主からお守りを貰った。

 縁結びの効果があるらしい。

 家族との切れた縁が戻ると言っていた。


 息子に電話を掛けると、一言で切られた。

 くそっ、お守りなんか効果がないんじゃないか。

 溝がさらに深まった気がした。


 当たる相手がいないので異世界堂に怒鳴ってしまった。

 お守りのせいじゃないのにな。


「さっきは済まなかった。余計なことをした」


 異世界堂が謝りに来た。


「俺も悪かった」

「謝るなら息子さんにだ」

「俺が全部悪いと言うのか」

「いいや、双方が悪い。今度のお守りは凄い。本心が聞こえるんだ。2つ作ったから、息子さんに渡して話し合うと良い。ただし、謝ったら、息子さんにも謝ってもらう。そこが出発点だ」


 本心が聞けるお守りか。

 何となく異世界堂ならと思った。

 というのも、ライフエチャントの効果は知っている。

 体の痛いのが嘘のように治った人もいるからな。


 息子の会社に押し掛けた。


「何っ?! 今仕事中だ。下らない用事なら、縁を切る。遺産なんか一銭も要らない」

「このお守りを持ってくれ」

「下らないな」

「大事なことなんだ」


 息子は渋々お守りを受け取った。


『すまんかった』

『これはなんだ。父さん俺も言い過ぎた』

『双方で謝るのが出発点なんだとよ』

『そうかもな。ごめん』


『本当に本心が伝わる。まず食事だ。冷凍食品は嫌だ。何も我がままを言っているわけじゃない。体に悪い。心配なんだ』

『毎食作るのは大変なんだよ』

『たまには冷凍食品や惣菜店の物でも良い』

『分かった比率を話し合おう』


 このお守りを使えば、思っていることが直に伝わる。

 話し合いは1時間にも及んだ。

 色々な問題が片付いた。


 こうやって話合えば良かったんだな。

 話し合いが終わり、家に帰ると、チャイムが鳴った。


「はい」

「おじいちゃん遊びに来たよ」


 孫の二人が来た。


「ずっと来たかったんだけど、お母さんが駄目だって」

「今日、お父さんから電話があってたまには顔を見せてやれだって。変なお父さん」


「とっておきの玩具があるぞ。遊ぶか」


 これも異世界堂が用意してくれた物だ。

 柄だけの剣で握ると光の剣が出る。

 光に触っても突き抜けるだけだ。


「じゃあ、俺がヒーロー。じいちゃんは悪人」


「ふははっ、人質を返してほしければ剣を捨てろ」

「伏せろ」


 そばにいたもう一人の孫が伏せる。

 俺は光の剣に斬られた。


「ぐっ、やられた」

「正義は勝つ!」


 孫と遊ぶことの嬉しさよ。


「じいちゃん泣いている。光の剣が痛かったの」

「これは汗だ。運動したから汗をかいた。さあ今度はどんなシーンだ」


 楽しい。

 やはり家に独りは寂しい。

 あのお守りは家宝にしよう。

 孫が反抗期になったら使わせてみよう。


――――――――――――――――――――――――

今回のスキルと☆:

 獲得スキル、なし

 ☆残り31個


今回の収支リワード:

 収入

 70リワード


 支出

 最下級回復ポーション卸し分10個、100リワード

 魔石5個、25リワード


 残金

 16,099リワード


今回の収支¥:

 収入

 キュアウォーター1本、1000円

 ハイヒール軟膏4個、4000円

 ライフエチャント10個、1000円

 最下級回復ポーション卸し分10個、20000円


 支出

 食費、3,250円

 ライフエチャント10個、700円

 木材、1000円

 お守り3個、2400円


 残金

 345,114円


銀のたわし:2個


次の分岐:


 商品開発、どれ?


 ①光の剣。

 ②念話のお守り。

 ③魅了のお守り。


 コメントでどれが良いか書いて下さい。

 12/23日の午後2時締切です。

 同数は作者の都合で決めます。


下一桁スタートガチャ:

 現代ファンタジーの週間ランキングの下一桁でガチャを回します。

 一日のガチャ権利が2個になったら、二桁目で。

 権利が3個と4個の場合、月間ランキングで、それ以上は年間と、累計で。


♡10毎にノーマルガチャ:あと♡5個

 ⓪ 銀のたわし

 ① 銀のたわし

 ② トイレットペーパー

 ③ 10000リワード

 ④ 1000リワード

 ⑤ 100リワード

 ⑥ 10リワード

 ⑦ 弱点看破スキル

 ⑧ 霧化スキル

 ⑨ 味見スキル

☆100毎にスーパーガチャ:あと☆49個

 ⓪ 超身体強化

 ① 残機

 ② 幸運

 ③ 強奪

 ④ 竜化

 ⑤ 毎回リワード+10

 ⑥ 言霊

 ⑦ 再挑戦

 ⑧ 霧化

 ⑨ 十秒無敵

PV1000毎にリワード倍増ガチャ:あと355PV

 ⓪ 銀のたわし

 ① リワード獲得1.1倍

 ② リワード獲得1.2倍

 ③ リワード獲得1.5倍

 ④ リワード獲得2倍

 ⑤ リワード獲得5倍

 ⑥ リワード獲得10倍

 ⑦ リワード獲得100倍

 ⑧ トイレットペーパー

 ⑨ 銀のたわし

 ランキングのスクショ撮って、近況ノートにあげます。


かなり未来の分岐:


 10万字までに累計5万リワードが稼がないと異世界堂閉店。

 累計5万リワード行ったらネットショップを立ち上げて第2章に突入。


名前:金子・健太郎

レベル:10

魔力:120/500

スキル:

 [ ]カクカクⓘ

 水生成ⓘ

 点火ⓘ

 乾燥ⓘ

 送風ⓘ

 照明ⓘ

 殺菌ⓘ

 擬死ⓘ

 方位ⓘ

 加熱ⓘ

 弱回復ⓘ

 強回復ⓘ

 石化魔法ⓘ

 読心魔法ⓘ

 土魔法ⓘ

 転倒ⓘ

 聖銀皮ⓘ

 王打ⓘ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る