第10話 怨霊をけしかける

Side:健太郎

 獲得!

 PV56と☆4個!


 うん、まあまあだ。


 パンパカパーン!

 ガチャの結果発表。

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https://kakuyomu.jp/users/455834/news/16818093090647505259

 当たったのは10リワードと銀のたわし。

 今回はハズレじゃな。

 まあ、銀のたわしは5個集まればリワードの缶詰じゃが。

――――――――――――――――――――――――


 まあ、こういうこともある。

 次に期待だ。


 コメントは3つ。

 ライバル会社を懲らしめろか。


 最下級ポーションの卸しは10本。

 2万円の儲け。

 嫌がらせがあったようだが。

 良くも悪くも取引量は変わらない。


 まいどの健康食品ライフエチャントを10個買った。

 昨日、買ったのは売り切った。

 嫌がらせは俺の店には影響がないようだ。


 ハイヒール軟膏は2個売れた。

 昨日、売れたのは、どうやらライバル会社のエレファントラッキーの社員だったようだ。

 偵察したら客に来た顔を複数人見つけた。

 在庫、59個。


 キュアウォーターは2個売れた。

 在庫、21個。


 懲らしめに使うなら怨霊だな。

 水生成で作った水や、魔道具の光で怨霊を誘導できるのは分かっている。

 だが、水の効果は短時間なので駄目だ。

 魔道具は道を作るほど大量に作るのも金が掛かるし、見慣れない物が多数置いてあったら馬鹿な奴でも気づく。


 そこで考えた。

 水生成で作った水を怨霊がなぜ嫌がるかというと、魔力の痕跡があるからだと思う。

 魔道具の光も同様だ。


 なので魔力さえあればいいんじゃないかと考えた。

 魔石に魔力を込めて、粉にして怨霊の誘導路を作ったらどうかと。

 魔石の粉なんか気にする人はいないだろう。


 ゴブリンの魔石100個、500リワードを買った。

 魔力を込めて粉にして、準備オッケー。

 椎愛しいらを呼び出した。


「怨霊が沢山いる場所は?」

「そりゃ、病院とか。お墓とか。交通事故多発地帯とか。廃墟とか」


「とりあえずお墓にするか。一番近いからな」


 魔石の粉で誘導路を作り始めた。


「ひゃっ!」


 椎愛しいらが悲鳴を上げた。

 誘導路に迷い込んだ怨霊が向かってきているんだろう。


「【転倒】」

「ふふっ、怨霊が転がって間抜け面になったわ」


 スキルが命中してなにより。

 さあ、今のうちに誘導路を作るぞ。


 誘導路は完成した。

 お墓で盛大に魔道具の光を灯す。


 怨霊達が誘導路に入って動き始めた。

 俺達はエレファントラッキーの会社に向かって追い立てた。


「入ったわ」


 怨霊が入ったのを椎愛しいらが見届ける。

 会社の周りには魔石の粉が撒いてある。

 後は入った入口を塞げばいい。


 これで会社の中は怨霊だらけだ。

 3日後、社員を捕まえた。


「最近、悪いことが起こってないか?」

「当たってる。あんた占い師か」

「そうじゃないが、似たようなもんだ。エレファントラッキーが裏で色々と悪い事をしているのは知っているだろう。悔い改めないと死ぬぞ」

「ああ、俺は会社を内部告発する」

「社会的な制裁を会社が受けたら、俺の所にみんなで来い。お祓いしてやる」


 エレファントラッキーは内部告発されて、犯罪行為とかが暴露され、警察の手が入った。

 社長や役員は、意地でも会社を辞めたり、謝罪したりしないらしい。

 なので怨霊はそのままだ。

 今後は坂道を転がるようになるだろうな。


Side:エレファントラッキーの社員


 最近、肩が重くて、体調が良くない。

 それに会社にいると寒いような気がする。


「暖房を強くしろ!」


 部長が怒鳴る。


「エアコンを限界まで上げました」

「何でこんなに寒いんだ」


 会社から出た道で呼び止められた。


「お兄さん、悪い物が憑いてるね。ひっ、わたしは何も見てない。気のせいだった。さっさと行きな。くわばらくわばら」


 占い師が勝手になんか言ってから追い払われた。

 何だって言うんだ。

 会社に帰ると、何人かが体調不良で休んでた。


 仕事が進まないレベルになった。


「いいか、ここだけの話エレファントラッキーの健康食品を食べれば病気に掛からないかもと言うんだ」

「はい」

「なんとしても売り上げ目標を達成するんだ。病気になったという話を聞いたらチラシを持って行け」

「はい」

「ひとの不幸に付け込むんだ」

「はい」


 うちの会社は最低だと思う。

 だけど文句を言って辞めてもどうにもならない。

 勇気のない自分が情けない。


「お前、他人がとうとか考えてたら身が持たないぞ」


 先輩にそう言われた。


「でもうちの商品って効果がないですよね」

「ああ、カフェインが入っているだけだな。コーヒーを飲むのと変わりない」

「こんなことしてて良いんですかね」

「とりあえず健康被害はないんだから。ただのお菓子みたいなもんだ。それほど悪いことじゃない」


 先輩はそう言うけど、体が良くなることを祈って高い金出して食べているんだよな。

 期待を裏切るのは罪じゃないのか。

 自分が最近、体調が悪いので、すがる気持ちが良く分かるんだ。

 俺も今、体にいいですよとか言われたら買ってしまいそうだ。


 休んでいる社員が多いので、今日は残業だ。

 ひとり、部屋で仕事してたら、照明が一斉に消えた。

 しくしく泣く声が聞こえるような気がする。

 誰かのいたずら。

 照明が戻った。


 パソコンのモニターを見ると手形がくっきりと映っている。

 きっと、昼間に誰か付けたんだな。

 ハンカチで拭くけど取れない。


 ふと、こっそり飲もうと持ち込んだ日本酒が目についた。

 アルコールなら消えるかな。

 日本酒で拭くと、ギャーっという声が。

 手形は綺麗に消えてた。


 気味悪くなって、勇気を出すために日本酒を飲んだ。

 肩が少し軽くなった気がする。

 そして、体がぽかぽかしてきた。

 酔ったようだ。

 それどころか暑い。

 エアコンが利き過ぎだ。


 そして、次の日


「最近、悪いことが起こってないか?」


 男に聞かれた。

 会社の悪行が祟ったらしい。

 内部告発する勇気が出る。

 今までの悪事を週刊誌の記者に全部ぶちまけた。

 警察がきて何人かが逮捕。

 行政指導も。

 俺は会社を辞めた。


 あの男の店、異世界堂に行ってお祓いされると、体調が戻った。

 会社は何日かで潰れた。

 社長は自殺したらしい。

 役員の何人かは精神的におかしくなった。

 因果応報なんだな。

 勇気を出して良かった。


――――――――――――――――――――――――

今回のスキルと☆:

 獲得スキル、転倒

 ☆残り27個


今回の収支リワード:

 収入

 56リワード


 支出

 最下級回復ポーション卸し分10個、100リワード

 ゴブリンの魔石100個、500リワード


 残金

 16,198リワード


今回の収支¥:

 収入

 キュアウォーター2本、2000円

 ハイヒール軟膏2個、2000円

 ライフエチャント10個、1000円

 最下級回復ポーション卸し分10個、20000円

 お祓い依頼料51人分、51000円


 支出

 食費、1989円

 ライフエチャント10個、700円


 残金

 295,743円


銀のたわし:1個


次の分岐:


 怨霊退治の依頼どれ?


 ①病院。

 ②トンネル。

 ③廃墟。


 コメントでどれが良いか書いて下さい。

 12/21日の午後2時締切です。

 同数は作者の都合で決めます。


下一桁スタートガチャ:

 現代ファンタジーの週間ランキングの下一桁でガチャを回します。

 一日のガチャ権利が2個になったら、二桁目で。

 権利が3個と4個の場合、月間ランキングで、それ以上は年間と、累計で。


♡10毎にノーマルガチャ:あと♡2個

 ⓪ 銀のたわし

 ① 銀のたわし

 ② トイレットペーパー

 ③ 10000リワード

 ④ 1000リワード

 ⑤ 100リワード

 ⑥ 10リワード

 ⑦ 聖銀皮スキル

 ⑧ 王打スキル

 ⑨ 味見スキル

☆100毎にスーパーガチャ:あと☆53個

 ⓪ 超身体強化

 ① 残機

 ② 幸運

 ③ 強奪

 ④ 竜化

 ⑤ 毎回リワード+10

 ⑥ 言霊

 ⑦ 再挑戦

 ⑧ 霧化

 ⑨ 十秒無敵

PV1000毎にリワード倍増ガチャ:あと481PV

 ⓪ 銀のたわし

 ① リワード獲得1.1倍

 ② リワード獲得1.2倍

 ③ リワード獲得1.5倍

 ④ リワード獲得2倍

 ⑤ リワード獲得5倍

 ⑥ リワード獲得10倍

 ⑦ リワード獲得100倍

 ⑧ トイレットペーパー

 ⑨ 銀のたわし

 ランキングのスクショ撮って、近況ノートにあげます。


かなり未来の分岐:


 48話までに累計5万リワードが稼がないと異世界堂閉店。

 累計5万リワード行ったらネットショップを立ち上げて第2章に突入。


名前:金子・健太郎

レベル:6

魔力:98/180

スキル:

 [ ]カクカクⓘ

 水生成ⓘ

 点火ⓘ

 乾燥ⓘ

 送風ⓘ

 照明ⓘ

 殺菌ⓘ

 擬死ⓘ

 方位ⓘ

 加熱ⓘ

 弱回復ⓘ

 強回復ⓘ

 石化魔法ⓘ

 読心魔法ⓘ

 土魔法ⓘ

 転倒ⓘ

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