第10話 2023.04 過剰適応

 さんかくの外に出る関連の記事です。

 いんぼー論、かつ、私の妄想による素人の印象評です。よろしくお願いいたします。


 虐待された者が示す反応に、過剰適応というものがある。

 虐待が常態化し、その環境から逃げられないとなると、被害者は虐待を自分が喜んで受け入れているものと頭のなかで変換し、虐待に対応する。

 被害者は加害者を受け入れ、従順になることで自分の精神を保つ。

 自分が加害者と同一化することで、やがて被害者は新たな加害者となる。


 私には、今の日本人の状態も過剰適応であるように見える。

 嫌な反応から逃れられないという環境から自分の精神を適応させる。

 嫌だと思う自分を切り離し、嫌なことを喜んで受け入れる自分の人格をつくる。

 完全に分裂してはいないが、一種の解離だ。


 新型コロナという「虐待」を受け入れ、不自由を受け入れ、加害者に過剰に屈従する。加害者がマスクを外していいと許可を出しても、自らマスクをすることで恭順の意を示す。自ら奴隷になる。

 そして服従しない者を過剰に差別して排除する。加害者との同一をはかることで、自分を生き延びさせている。


 「みんなのために」マスクをしましょうと日本では盛んに宣伝されていた。

 「お孫さんに会うために」「おじいちゃん、おばあちゃんに会うために」ワクチンを打ちましょう。

 みんながやっていますよ。だからあなたもやらないと。


 加害者=政府は同調圧力で脅しながら、「任意」であるワクチンを押しつけた。

 接種を「任意」にしておかないと、後遺症が出たときに「あなたの意志で打ったのだから、それはあなたのせいです」と言えないからだ。

 接種を「任意」にしておけば、政府は責任を取らなくていい。

 ワクチンとは毒物であった。ゆえに、ワクチン被害は後遺症ではなく、ワクチンの「正式な症状」である。

 被害が出ると最初からわかっているので、そういう仕組みになっている。

 そのからくりを知らずに死んでいく人が大勢いるだろう。


 今の社会は戦前にそっくりだ。

 大本営の情報しか流さないメディア。戦争に負けているのに、勝っていると嘘を言い続けている。

 軍部に従わない人間を「非国民」とののしる人々。

 国民を飢えさせて、自分たちだけ私腹を肥やす上層部の人々。

 「みんなのため」に戦争に行かされる人々。

 「天皇、家族、友人のため」に死んでいく特攻隊の人々。


 メディアは新型コロナという、風邪に毛が生えたような症状の病気をさも恐ろしい死病であるかのように喧伝した。

 そして、あらかじめ用意していた新型コロナのワクチンへと誘導していった。

 それが本当の毒物であり、毒物を人間の体内に入れることがパンデミックを計画した者の目的であった。


 体内に入れるものがどれだけ私たちの心身に影響を及ぼすか、この騒動で思い知らされた。

 ハード面ではワクチン。ソフト面では情報。

 エビデンスを重視するメディアがどれだけ誤情報を流していたか、情報を精査するための正しい認識・思考が今後の生死を分けるだろう。

 その情報も彼らのミスリードで混迷を極めている状態だ。 


 ワクチンと称する毒物によって弱って死んでいく人々を誤魔化すために、メディアは今後もパンデミックの恐怖を煽り続けるだろう。

 メディアがつくったお化け屋敷のなかで、人々はいつまで新型コロナというお化けを恐がりつづけるのだろう。



 権力者に追従する日本人を見ていて、私は虐待する親に従う子供のようだと思った。

 虐待する親の意見を丸ごと受け入れ、それに異を唱える者には目をつぶる、あるいは激しく攻撃する。

 そうしないと虐待する親に従って耐えてきた自分が根底から崩れてしまうからだ。

 彼らは、「あなたは虐待されている」という事実を知ることが、今までの自分を否定することだと無意識では気づいている。

 ゆえに、「自分が虐待されている」という事実を抑圧してしまう。

 自分に都合の悪い意見を抑えてしまう、認知バイアスといわれる現象がここで起きる。


 権力者に追従する人々は、おそらく他の権力者からの情報しか聞き入れないのだろう。

 自分がものを知っている、人よりも理解力があり優れていると思っている人間ほど、他人の異見を受け入れない。

 自分がものをよく知っているから、自分よりも劣っている人間の異見を受け入れない、あるいは、聞く必要がないと思っている。

 そうやって彼らは権力や同調圧力に従わない人間を排除していく。


 礼儀正しい、権力者に従順、人のために動く。

 私はこの三年間、そのような日本人の暗黒面を見てきたような気がする。

 特にこれは権力者に顕著だが、自分の欲望・保身のために他人を犠牲にする。

 強者に従順で、弱者を虐待する。

 「今だけ、カネだけ、自分だけ」。

 そこに同調圧力による陰湿な支配が混じる。

 強制はしないという建前で同調圧力を醸成させ、他人を自分の思い通りに操り、それをその人の自由意志だとする。

 宗教や虐待者のマインド・コントロールと同じだ。


 マインド・コントロールは以下のように行われる。

 まずは犠牲者を他人から隔絶し、ある偏った教義の元に置く。新興宗教の信者に人里離れた場所で集団生活を送らせるのはこのためだ。

 そして犠牲者の行動を支配する。犠牲者の一挙手一投足を管理し、加害者のおかげで自分は生きていけるのだと犠牲者に思い込ませる。

 犠牲者を死ぬ直前まで虐待し、すんでのところで救い上げるなど。

 それを繰り返すことで犠牲者は次第に加害者を自分の救済者、自分を愛してくれる者として見るようになる。ストックホルムシンドロームがこれにあたる。

 最後に、加害者は犠牲者に自らが加害者となることを強制する。そうすることで犠牲者は自らの正しい規範を破り、自分自身を裏切るようになる。

 それによって犠牲者は完全に「背骨が折れる」。

 かくして犠牲者だった者が加害者に変わり、加害者がまた次の犠牲者を作り出す。

 虐待者は虐待が世代間で連鎖される仕組みを作っている。

 虐待者=現在の権力者だ。


 奴隷が王様を必要とするとは限らないが、王様は奴隷を必要とする。

 そしてその事実を隠蔽するために、王様は「奴隷には支配する者が必要だ」と執拗に洗脳する。

 虐待者には虐待される者が必要だ。虐待される者にとっては、虐待者は不要であるが。


 虐待者が言う。

「あなたは何も持たなくなるが、幸せになる」。

 それは「虐待者が完全にあなたを支配し、所有するから」。

 そうすることで「あなたという自我が消えるから」。

 ゆえに虐待者は「誰一人取り残さない」という。

 虐待者が恐れるのは、そのからくりを知って、虐待から逃れる「自我を持つ人々」だ。


 虐待者は誰よりも他者を恐れている。奴隷が奴隷ではなく、自らの王様であると気づくことを恐れている。

 虐待者は誰よりも自分が「狩られる」者であることを無意識に知っている。「排除されるべき」者であることを。

 ゆえに虐待者はこの世から完全に「他者」を排除するために策謀している。

 新型コロナ騒動は壮大な「他者」を排除するための試みだ。茶番ともいう。


 私が新型コロナ騒動に感じるのは、虐待者の誇大妄想的な「他者への恐怖」だ。

 すべての兵器、ウイルス、ワクチンとされるDNAを改変する毒物は「他者への恐怖」の具現だ。

 虐待者は、自らが感じている「他者への恐怖」を消すために、他者を自らの完璧な奴隷とする、あるいは虐殺しようとしている。

 人口削減というマイルドな言葉を使ってはいるが、それは自分の恐怖を消すための他者の抹殺だ。

 全世界規模のホロコースト。

 以前民族浄化(エスニック・クレンジング)という言葉があったが、それも彼らの考えをきれいに表現した言葉であったのだろう。


 たとえこの世界で虐待者が「勝った」としても、私は彼らがいずれ同士討ちをして滅んでいくだろうと思っている。

 なので彼らを羨ましいとはちっとも思えないし、このようなシステムを作って憎いとも思えない。

 ただこの茶番に付き合うのが馬鹿馬鹿しいので、彼らに忖度して生きるのをやめようと思うだけだ。

 彼らのシステムに依存せず、自立して生きていく。

 今その仕組みを作っている最中だ。

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