第2話 イベントクエスト

サーバー名【Appearance.jp】、人口12000人、遅延は緑で正常。このサーバーは最近実装されたばかりで、初心者プレイヤーが集まっている。

私が初めてこのサーバーに降り立った時、私はその世界の美しさに感動した。まるで異世界に来たような美しい景色と、現実ではありえない幻想的な草原からだ。現在はこの世界も見慣れて、草原からはジメッとした空気が流れるが、それでも私はこの世界が好きだ。

この世界の武器は剣だけではない、弓や杖も選べるし、魔法もある。そしてこのサーバーの特徴は、モンスターのグラフィックがアニメのように美しいところだ。私はこのゲームを始めた時、ファンタジー世界に迷い込んだような気分で胸を躍らせたものだ。

そんなファンタジー世界は今では当たり前のようになっており、もはや慣れてしまった部分もあるが、今でもその感動は色あせることなく私の心の中に残っている。今日の予定としては、まず初期のエリアのレベルを上げるためにスライムやウルフなどの狩りをして経験値を稼ぎ、その後は新たなダンジョンに挑戦してみようと思う。

この世界はプレイヤー同士が協力してモンスターを倒すことができるから、ソロよりもパーティーの方が効率がいいかもしれない。だが、私としては一人でやりたいという気持ちもあるため、とりあえずは一人で冒険しよう。

そんなことを考えながら歩いていると、さっそく最初の標的であるスライムが現れた。

「よし!行くぞ!」

私は気合を入れて剣を構えると、スライムに向かって突撃した。

ロングソードでスライムを叩きつけると粘液が飛び散りそのまま空中で消えてなくなる。

「やった!」

私は最初のモンスターを倒せたことで喜びの声を上げた。

その後も順調にモンスターを倒していくが、やはり私は一人で戦う方が向いているかもしれないと思った。なぜなら、パーティーだと自分のペースで行動できないからだ。

それに、私は他のプレイヤーと協力するのが苦手だからだ。

「やっぱり一人の方が気楽でいいかもね」

私は独り言を呟きながら、次のモンスターを求めて草原を歩き続けるのだった。

しばらくすると、また新たなモンスターが現れる。

「あれは……ウルフか?」

そのモンスターは狼のような姿をしており、鋭い牙を持っている。

私は剣を構えて、慎重に近づくことにした。

すると、ウルフも私に気付いたようでこちらに向かって走り出してきた。

私は冷静に剣を下ろすと既に口を開けるウルフが目の前にいた。

隙かさずウルフの口に剣を突き刺し、ウルフは悲鳴を上げて倒れるとそのまま消滅してしまったようだ。

「ふぅ……危なかった……」

私は安堵のため息をつくと、再び歩き始めるのだった。

その後も何度かモンスターと戦うが、モンスターの中では弱い部類に入るので特に苦戦することなく倒すことができたのでレベルも順調に上がっていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

リアルライフ・アドミングザソードマン 八戸三春 @YatoMiharu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画