彩どら鳴るなら螺旋
二革 圭(ふたかわ けい)
彩どら鳴るなら螺旋
歩く軽く浸る足に雫パッと振って飛んで、ほどけた空気スーッと雲が避(よ)けてサァーッと太陽顔を出し、数秒経ったらサッとカーテンと窓を閉め再びまどろみ布団に入る。
ねめつけぬかるみ息が胃酸臭まみれて呼吸を止めたくなるけども、息が出来なきゃ話にならないてか、話はしない。所々にただよう空気のお散歩形質変えてどこまでも、色がないから絵の具を溶かしたバケツの中の水を空間に向けてビシャーってこぼしてみた。床やら家具やら壁に色付く絵の具の臭いがせらせらしとんと押し黙って、溜まった水はバケツに吐き出されて見捨てられているからせめて見ててあげよう、机のペン差しから筆をとり出し、丁寧に丁寧に絵の具の溶けた水を撫でていく。薄く薄く広げていって赤やら黄やら緑の色がどんどん透明になっていく。筆を走らせて少しだけ調子に乗って、動物やら植物やら食べ物を描き、中央に人の形をした絵を描いた。
彩どら鳴るなら螺旋 二革 圭(ふたかわ けい) @urmatorakichi55
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます