第24話 結局これが一番えちち

『白石から、私と君がその部屋で二人きりなる許可を正式に得たぞ。ついでにデカ乳輪に対するコンプレックスも取り除いておいた。さっきまでツイッターに鬱々デカ乳輪ポエムを投稿していたのに、今見たらウキウキイチャイチャデカ乳輪ポエムを連投している』


「帰宅してから30分で……文、将来の職について真剣に考え始めた方がいいよ」


 あと華乃はツイッターをやめた方がいい。


 文を家まで送った後、未だ床でゴロゴロ転がり爆笑していた紫子をお姫様だっこして本人の部屋まで運び、リビングの食器類を食洗機に放り込んで、やっと自室のベッドに寝転がった、そのタイミングだった。


 スマホへの着信に応答すると、第一声で文からのミッション達成報告があった。


『どうでもいい、仕事なんて。君の呼び出しにいつでも都合良く応えられて、かつ、君に無責任に孕まされた子ども達を一人でしっかり育てられるだけの報酬を得られて、なおかつ、君に罪悪感を与えないような職種であれば何でもいい。水商売だと君は病んでしまいそうだからな』


「都合が良すぎる。あと中出しはしない」


『したいくせに。後先なんて考えずオスの本能に従うまま私に無責任中出ししたくて堪らないくせに。ついさっきだって私の家の前でキスしながらあんなに擦りつけてきたくせに。今も我慢汁垂らしているくせに』


「お前、僕の前で『中出し』って言うの禁止な。僕の前以外では元から禁止だから、永遠に禁止ということになる」


 我慢するのキツすぎるんだよ、マジで。これまで何度、生ハメ生中出ししてやろうと思ったことか。リミッターなんてぶっ壊して、何もかも忘れて、欲望の全てを直接文にぶつけられたらどんなに満たされることか。

 それでも僕は、血の涙を流す思いでコンドームに手を伸ばしてきたんだよ……!


『そうか。君の命令であれば、素直に従おう。種付け。いつでも好きなように無責任種付けしてくれて構わないぞ、丈太』


「しない。君のエロエロお口か、プニプニお腹か、ムチムチ背中ブラ紐跡か、モジャモジャお毛っけか、ドデカ陥没えちえちお下品おっぱいにぶっかけてやる」


『……確認なのだが、丈太』


「何だドスケベ」


『君は本当に大きな乳輪が好きなのだろうか。私に気を遣っているだけなのでは? 普通、小さくて可愛らしい乳輪の方が、品があって男性は好きなものなのでは……』


「ふざけたことを言うな! 乳輪はデカけりゃデカい方がいいに決まってるだろーが!」


 当然だが、僕はクレイジーデカ乳輪フェチだ。


 さっきの食卓でも、華乃がドデカ乳輪だということを知って、しかも華乃がそれを気にして恥ずかしがっているという事実を目の当たりにして、勃起が止まらなかったからな。そんな惨状の渦中では、「え。あ、あー……うん」といった反応しか取ることができなかった。あの場には、乳輪がデカくないらしい、残念お上品乳輪お嬢様もいたわけだしな。


 まぁ、そんな華乃のドスケベおっぱいであっても、こいつには遠く及ばないだろうけど。


『ふざけていないし決まっていない。しかし、さすがに私の陥没乳首というのは……治療方法もあるみたいでな、検討を、』


「ふざけるなッ!! 絶対に許さないぞ僕は!! そんなことしても、僕のちんぽでまた押し込んでやるからなッ!!」


『待て待て、昂ぶるな。何で君はいつも急に昂ぶるんだ。あとそんなことをされたら、逆に興奮して飛び出してしまうぞ、私の乳首』


「確かに。いつも僕がしゃぶったら、すぐに顔を出しちゃうもんな」


『あれ死ぬほど恥ずかしい』


「ああいう、普段は奥ゆかしいのに、僕の前でだけエッチな顔を出しちゃうギャップが堪らないんだよ! まるでお前みたいでな! むしろ陥没乳首の方がお前の本体なんじゃないのか、あぁん!?」


『君の陥没亀頭も同じだよ。普段は恥ずかしがり屋なのに、私の前だと顔を真っ赤にして涙目で飛び出してきちゃうの可愛すぎる。あちらが本体か。あぁん?』


「亀頭が陥没してるんじゃない。皮が出しゃばりすぎてるんだ」


『私だってそうだ。Gカップが出しゃばり過ぎているだけの仮性陥没だから、授乳には問題ないぞ』


「孕ませないぞ。だいたい、僕にこんなドデカ乳輪と陥没乳首への執着を植えつけてきたのはお前なんだからな? 元々の僕は単なる巨乳好きだったんだ。あの日、お前の隠れ巨乳に興奮しながら、このベッドでお前を脱がせたときのあの衝撃……真っ赤な顔で必死に胸を隠そうとするお前の手をそっと外させた瞬間、僕の目に入ってきたあのピンク色の両円、そしてそこに隠れた双子の卑しん坊……あの光景を僕は一生忘れないからな……!」


『お互い初体験の思い出を大事に出来ていることを幸せに思っていたのだが、あの美しい思い出に対する捉え方について、私と君の間に実は致命的なズレがあるよな』


「そんな悲しいこと言うな」


 あんな品のないドデカ乳輪&陥没乳首な癖に色は上品な薄ピンクとかいう、都合の良すぎるおっぱいしてるのが悪いんだろうがよぉ! まぁ僕は文乳輪がいつか濃くなったり黒くなったりブツブツが出来たりしても、それはそれで見たくて揉みたくて吸いたくて挟みたくて堪らないんだけどなぁ!

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