第2話
私は一口そのアイスクリームを食べた。
味は普通のアイスクリームだ。
「美味いだろ」と彼が言う。
私ははいと答える。
「そんじゃ、明日からよろしくな」
私はカップを持ったまま、ぼーっとしている。
翌日になり、私は置かれたエプロンを見つけ、それを後ろで結ぶ。私はエプロンの下にメモのようなものを見つけた。そこには"ストロベリーポップ"と書かれており、目玉のような絵が添えてある。
私は昨日の彼の言葉を思い出した。
アイスの種類は10種類ほど。
「いらっしゃいませ」と私は客人がくるのを待つ。
アイスじゃんと2人の女子高校生がこちらを見ている。
寄ろうか寄らないかを悩んでいる。
こちらへ来た。私の初仕事だ。
「ストロベリーポップとココナッツミルクのダブルください」片方は言う。
よりによってだ。目玉だ。
私は何か嫌な予感がし、こう言った。
「ストロベリーポップ、今日ないんですよ」
なんて言って。
「あるじゃないですか」彼女はストロベリーポップを指さし言った。もちろんそうなる。
どうする、どのようにして言い訳をするか。
目玉だ。目玉なんかを食わしてはいけない。
「兄ちゃん、もしかしてそれになんか入ってるからか??」
何処かからか来たサングラスをつけた男がいつの間に2人の横にいる。やばい怒られる。なんて私は思ってしまった。
「目玉、入ってるかもな」と女子高校生に彼は教えた。こちら側の人間だったのだ。
「じゃあココナッツミルクで」
彼女は少し困った顔で言った。
「兄ちゃん、ココナッツミルク、
ダブルでサービスしてやんな」
彼女はラッキー、なんて笑みを浮かべた。
私はアイスクリームを掬い上げた。
もう片方の方のアイスも掬い上げ、そちらもダブルをサービスした。
彼女たちが去った後、
「本当に目玉入ってると思うか?兄ちゃん」
彼はどこかの店で買った紙コップの
コーヒーを持ちながら彼は言った。
「ほんとに入ってるんですか」
彼は意気揚々と
「ああ入ってる、うんとたくさんのな」
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