第2話
ゆっくりと今までのシミュレーションの中の人生と
現実の記憶をなじませてゆく
ここはシミュレーションの世界のように
スキルも魔法もない世界ではない
不自由さを楽しむために構成された世界を体験するためのゲームだ
このゲームでは、機械文明が少しだけ発展した世界での生活をシミュレートする
それがこのゲームの本質だ
当然評価は最悪だ
レビューで星1.2
「なぜこんな世界が売れると思った?」
「制作陣はドMなの」
等々評価は散々だ
「うーん、今回の人生も散々だったな」
と言いつつカプセルから起き上がり伸びをする
「やっぱスキルも魔法もない世界は糞だなw」
俺のいる世界ではスキルの内容、数
魔法の使える数、質で有能さを測る世界だ
このスキルや魔法は神から授けられているといわれている
こんな宗教を真っ向から否定するようなゲームを発売できるのは
この国独特のものだろう
他の国でこんなものを発売しようものならどうなるか想像もつかない
この国では、神を完全に否定しているわけではない
他国の唯一神信仰とは異なり、八百万の神々が常に傍にいて力を貸してくれると信じられている
そのため信仰はどこか緩やかで、酔狂な誰かが『もし神の力を借りられない世界ならどうなる?』と考え、このゲームを作ったのだ
このゲームでも神、宗教は存在する
ただ、神は何も人類には一切干渉しない
そんな世界をシミュレートした世界である
「そんな世界で遊ぶなんてほんと変な人ね」
はぁ~とため息をつきながら俺の肩に1匹の黒猫がのってくる
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