第106話けっこう重要な話

 兵庫県知事選挙での結果を受けて、マスコミや知識人と呼ばれる人たちが、この選挙について、それぞれの意見を言っている。

 とある人は、「SNSではデマが飛び交っているので規制すべき」とか、「マスコミの選挙期間中の報道規制を撤廃すべし」とか、「オールドメディアの敗北という言い方は間違っている」とか、まぁ、様々だな。

 今回の選挙、ネット上の情報と選挙がどう関わるのがいいのか、すごく問われた選挙だった。

 でも、私は基本、今のままの制度でいいと思っている。なぜなら、ネット上でのデマなどの情報の真偽を判断するのは、個人がやればいいことであって、有識者がファクトチェックなどをするというのは、知識人の傲慢だと思う。

 だって、ファクトってなんだろうと考えた時、それは個々人のバイアスが必ずかかるものだ。なので世の中に純粋に客観的な立場というものは存在しない。

 だとすれば、もうこのネット上の混沌とした世界と関わるには、個々人のリテラシーに頼るしかないではないか。

 今回の兵庫県知事選挙の結果を受けて、ネットの情報の使い方を多くの人が学んだ。いい面もあれば、今後その影響力を悪用する人も出てくるだろう。

 これだけの速報性と拡散性を併せ持つSNSというもの。

 今後は、そのネット情報をどう使うかの教育などを強化するなどして、個人のリテラシーを高める方向にもっていくのが賢明だと思う。

 マスコミは今後もあまり変わる必要はないと思う。いや、その体制は変われないだろう。マスコミの情報やネット上の情報、口コミなど、あらゆる媒体を使って、個々人が真偽を判断する世界が訪れたということだ。

 もちろん、これには良い面と悪い面がある。しかし、この状況をありのままに受け入れていくしかないだろうなと思った。

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