味方が使えない件について

にゃん

帰宅命令

「前線。破壊」


『了解。まだ、行けるか? あと、様子』


「10分前では、幹部10人、下が4人ぐらい目視。No.3と5は死亡確認」


『応援が来たら、戻り、休め』


「一つよろしいでしょうか?ボス」


『なんだ。No.2』


「今動ける人ではここの維持ではきついかと」


『大丈夫だ。前線を破壊すれば、しばらくは動けまい。

それに、内側で争っているらしい』


本当か?

戦った感想は、めっちゃチームプレイだなと思ったが。


『そして、明日の4時に裏かも同盟が来る。

その時に全力を尽くして守らないといけないからな』


まあ、どのみちボスの言うことは絶対だ。


『了解。応援が来しだい、戻る』


応援が来るまで、生存者確認するか。

と言っても、私が最前線だから、後ろに行きすぎるのも不可能。

目線をやるだけだが。


しばらくすれば、応援がきた。


「応援に来ました」


「ボスに聞いてる。ここが最前線よ。じゃあ」


「ご苦労様です」


敬礼する下っ端を無視して、アジトにもどって、仮眠室のベットに潜り込む。





ガチャ ドチャン ガチャン


「はぁ? なんやねんこれ」


確か、アジトに帰り命令通りねた。

そして、謎の音で目が覚めた。


起きて、やっと機能し始めた五感が戦場と伝えてくる。


「まじ、なんなん?」


とりあえず、武器の入っているいつものバックを装備して仮眠室を出る。

ああ。そうだ。指示。


「ボス。どう動けば?」


応答なし。殺されたか?

それとも、直々に?


ガシャーン


先ほどよりも近いところから音が聞こえる。

もう少しで鉢あってもおかしくない。

ボスは通じないし、確実に攻められてるし。


「はー。とりあえず、この最悪な目覚まし止めるか」


バン バン バン シュー、バン


ドアを開けるもめんどく、ドアを蹴りあけ、発砲する。

撃たれた銃弾達を避けて、手榴弾を投げ込む。

アジトだし、味方もいるかもしれないがしっちゃこちゃない。


「あー。うるさい」


発砲も何もかもうっさい。

とりあえず、銃弾を打ち込みながら、前進していけば、血の匂いが濃くなる。


いつもなら、どこか高揚感を誘う匂いが、寝起きに逆作用。


「チッ」


バンバンバン


場所は扉一枚先。


扉を開けて、どっかの誰かの後頭部に打ち込む。

次に、視界に飛び込んだ情報に目眩を覚える。


「ほぼ全滅ってマ?」


何これ、どっかの物語じゃばいんだから。

もし、物語なら『起きたら仲間が全員死んでいた件について』こなもんだろうか。


「あ、ボス」


「No.2! 遅い!さっさと加勢しろ!」


「うるさい」


「何、逆らうのか!?」


雇い主にあるまじきだが、こっちは最悪な目覚ましにうんざりなんだ。


「死ね」 


バン  バン バン


そのあとは適当に殺した。


「はー。ほんと、使えないね。

あー、来月の給料どうしよ」


けど、とりあえず。


「目覚まし止めたし、寝るか」






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

味方が使えない件について にゃん @habataku

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画